陸の王者の必殺技
“電気自動車のGクラス”こと「メルセデス・ベンツG580 with EQテクノロジー」がついに日本に上陸。4輪個別に搭載されたモーターが生み出す圧倒的なトルクと、そのテクノロジーを生かした唯一無二の特殊能力を、特設オフロードコースで試した。
あのGクラスのBEV
たとえ400km/h出せるといっても、実際にそれを体感するのは容易ではない。それに比べて、平らで広い空き地があれば目の前でグルグル回れる「G-TURN」は分かりやすい、というか見せつけやすい。関取が土俵上でバク転してみせるぐらいの強烈なインパクトだ。4つのタイヤを別々に動かせればその場で転回することも可能、という話はずいぶんと前から言われてきたし、実際に限られた環境で使用される特殊な車両はすでに存在するが、目の前でガーッと回転するのは泣く子も黙るメルセデスのGクラス。しかも当然ながらオフロードでの卓越した走破性とオンロードでの快適な走行性能を併せ持ったうえでの話だ。Gクラス初のBEVとはまさにとんでもないクルマである。
それにしても長いネーミングだ。3年前にプロトタイプとしてお披露目されたときは「EQG」と呼ばれていたが、今後はこの3文字ネーミングは見直されるらしい。「EQ」の小さなバッジはフロントフェンダーにあるものの、BEVだという主張は(おそらく意図的に)ごく控えめだ。ツルリとしたせっけんのようなフォルムの「EQS」などとは対照的である。フロントグリルのブラックパネル(オプション)がなければ、識別点は空力向上目的のリアフェンダー前のスリットなどごくわずかで、エンジン車の「G450d」や「G63」と簡単には見分けがつかない。ただしバックドアにスペアタイヤの代わりに収納ボックスが装備されていればそれがG580である(修理キットは後席下にあり)。...