ひたむきに実直
スズキの新しいコンパクトSUV「フロンクス」がいよいよ日本の道を走り始めた。仕様だけを見れば装備の充実ぶりと価格の両面でライバルを圧倒しているわけだが、果たしてその実力は本物か!? はるばるインドから運ばれてくるニューモデルを試す。
インド史上最速記録
今日びクルマにまつわる数字で史上最速なんて話を聞くと、電気自動車ご自慢の0-100km/hですか? といぶかしがりたくなるわけだが、スズキのフロンクスが達成したのはインド史上最速での0-10万台販売到達だったという。
ちなみに20万台の節目は発売から約18カ月後の2024年10月にクリアしたが、こちらは乗用車史上最速とはいかないものの、かの地のSUV販売史上最速ではあるらしい。
ルピー安もあって今の経済状態は決して芳しくないといわれる生産国のインドにおいても、かなりな感じで売れまくっているフロンクスは、実は中南米や中近東など世界70カ国以上で販売するスズキの世界戦略車。時流のいかんによっては総代たる「スイフト」のアタマをとる可能性もある成長株でもある。そんなクルマの日本での頒布が始まった背景には、2024年4月に販売終了となった「エスクード」の後継的位置づけに収まるという事情もあるのだろう。
と、こういうプロファイルを見るにつけ、スズキという会社は愛菜ちゃんや環奈ちゃんを頼りに100円勝負のシノギをやっているように見えて、視点を軽から登録車に向けると、大手も手をこまねく潜在市場に切り込んでバチバチのワールドカップを繰り広げていることを再認識させられる。
最新のグジャラート工場で生産されるフロンクスは、インドを中心に世界に向けて出荷されるなか、日本では月1000台の輸入枠を確保している。対して、2024年10月末時点での受注は9000台超というから、単純に9カ月程度の待ちとなるようだ。テレビCMもつい最近始まったばかりというのに、この食いつきのよさはなんなのよと詳細を追ってみると、とにかく際立っているのはコスパだ。
フロンクスはモノグレードで機能的選択肢はFFか日本仕様のためにつくった4WDかという2つになる。価格はおのおの四捨五入で254万円か274万円といったところだ。その数字だけ見てもふう〜んという感じかもしれないが、フロンクスはその値札のなかに現代の常識的装備のほとんどに加えて、あるといいなぁという快適装備なども全部ひっくるめている。詳しくはぜひカタログやウェブサイトで装備表を確認いただければと思うが、寸法的にはBセグメント級という車格の割には相当盛られてるという印象だ。...