すべては意のまま 思いのまま
最高出力835PS、最大トルク1000N・m。途方もないスペックの12気筒ターボエンジンを搭載する、新型「アストンマーティン・ヴァンキッシュ」の走りやいかに? イタリア・サルデーニャ島で開催された、国際試乗会からの第一報。
パフォーマンスが伝わる姿
スタイリングの変わりようが新型ヴァンキッシュの動的パフォーマンスにおける変化をすでに雄弁に物語っていた。確認できたのはもちろんサルデーニャ島の美しいワインディングロードを試走した時だったけれども、確信した瞬間はというと実は試乗前日の夕暮れ時、白い新型ヴァンキッシュを眺めながら独り、1杯目のアペリティーヴォのグラスを傾けていた時のことだった。
グラスを軽く上げながら「いい光景だろう?」と渋い声で話しかけてくる、麻の白いジャケットがよく似合う長身の男性があった。
「ええ、ステキですよね」と軽く調子を合わせつつ、ところで誰なんだ? とその顔に目を凝らしてみれば、なんと、アストンマーティンのエグゼクティブ・ヴァイスプレジデント兼チーフ・クリエイティブ・オフィサー、マレク・ライヒマン氏その人だった。
「ホイールベースが長くなっている。+80mmだ。そのほとんどをフロントアクスルとドアの前端までの延長に充てたんだ。フロントエンジンのスポーツカーって、こうでなければ高性能に見えない。『スタイリングから性能がわかるようにしたい』って、エンジニアにも言ったんだよ」
以前よりフロントミドをより意識されたわけですね。
「そうだ。そのうえで前後のスタンスを広げ、コーダトロンカのリアスタイルとして、より力強さを強調した。もちろんグリルも大きくなっている。新しいV12エンジンは相当にハイスペックになったから、冷却性能も50%引き上げる必要があったんだ」
とても大胆(ボールド)な変身ですよね。
「そう、そのとおり。新型はボールドチェンジだ」
だったら、中身もまるで変わったに違いない。...