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日本を代表するグローバル企業の元CEOが、「日本型雇用」の長所を活かすべきと断言する理由


「あなたは臆病だね」と言われたら、誰だって不愉快でしょう。しかし、会社経営やマネジメントにおいては、実はそうした「臆病さ」こそが武器になる――。世界最大級のタイヤメーカーである(株)ブリヂストンのCEOとして14万人を率いた荒川詔四氏は、最新刊『臆病な経営者こそ「最強」である。』(ダイヤモンド社)でそう主張します。実際、荒川氏は、2008年のリーマンショックや2011年の東日本大震災などの未曽有の危機を乗り越え、会社を成長させ続けてきましたが、それは、ご自身が“食うか食われるか”の熾烈な市場競争の中で、「おびえた動物」のように「臆病な目線」を持って感覚を常に研ぎ澄ませ続けてきたからです。「臆病」だからこそ、さまざまなリスクを鋭く察知し、的確な対策を講じることができたのです。本連載では、同書を抜粋しながら、荒川氏の実体験に基づく「目からウロコ」の経営哲学をご紹介してまいります。

「ジョブ型雇用」と「メンバーシップ型雇用」

近年、日本企業で「ジョブ型雇用」を採用する企業が増えているようです。
ご存じのとおり、「ジョブ型雇用」は欧米型の雇用システムとされており、企業は経営戦略に合わせて個々のジョブ(職務内容)を規定して、そのジョブに適したスキルや経験をもつ人材を採用するというものです。

個人にとっては、自分が希望するジョブを選択することができるし、よりよい条件を提示する企業への転職も容易になるというメリットがありますが、一方で、所属する会社において、事業部解体などでそのジョブ(ポジション)がなくなれば、「解雇」されるというドライな側面も指摘されています。

一方、従来の日本型経営は「メンバーシップ型雇用」と言われます。
これは、ジョブ(職務内容・職種)を限定せず、会社主導で職務経験を積ませる雇用システムとされており、新卒一括採用で入社した人材を、長期的に雇用することを前提としているとされています。

個人にとっては、会社都合で解雇されるおそれは少ないというメリットがある一方で、自分が望まないジョブを強制されるというデメリットがあるうえに、会社主導のジョブローテーションによって、人材市場で優位に立てるほどのスキル・経験を身につけることができないリスクもあると言えるかもしれません。

さて、どちらの雇用システムが優れているのでしょうか?
もちろん、経営学者でもない私に、その詳細を論じる能力はありません。

ただ、ブリヂストンというグローバル企業で、さまざまな国・地域の従業員たちと一緒に仕事をしてきた経験から、私なりに考えていることをお伝えしようと思います。あくまで、経験的に学んだこと、気づいたことにすぎないという前提で、私の話に付き合っていただければと思います。

若いうちは「自分の適性」はわからない

まず思うのは、新卒の段階で「ジョブ型雇用」を採用することに対する違和感です。
なぜなら、世の中で仕事をするという経験の乏しい、20代前半くらいの年代で、「自分に適した仕事」「自分がやりたい仕事」が明確になっている人はほとんどいないと思うからです。にもかかわらず、「ジョブ型雇用」というコンセプトにあてはめるために、無理やり若者に「ジョブ」を決めさせるのは、かなり無理があるという気がしてなりません。

私自身がそうでした。
私はもともと引っ込み思案で、人付き合いも得意ではない性格。大学では美術部に所属して、黙々と油絵を描くのが好きなおとなしい学生でした。

本当は絵画にかかわる仕事に就きたかったのですが、それも難しかったため、いわゆる“普通の会社”への就職をめざしました。そして、「ブリヂストン美術館(現・アーティゾン美術館)」があるような会社だから、きっと“文化的な会社”に違いないと思い込んで、タイヤには一切関心ありませんでしたが、ブリヂストンタイヤに入社したのです。

実際に入社すると、すぐに後悔しました。
文化や芸術の繊細な世界とはかけ離れた、荒々しい職場だったからです。野武士のような先輩が闊歩する社内で、痩せてひょろひょろだった私は身も細る思いでした。...

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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