これぞスーパーGT
象徴的な“12気筒”という車名をいただく、フェラーリの新型車「12チリンドリ」。“跳ね馬”のDNAを完璧に体現したという走りは、どのようなものなのか? 公式試乗会が開催された、欧州はルクセンブルクからの第一報。
新たな“超優等生”
このところの高性能モデルを試して思うことがある。それはクセのない超優等生が多いということだ。クセは時にポジ=アジになることもあるのだけれど、多くの人にとってはネガになるから、それはなくなって当然ともいえる。工業製品の進化というやつで、すでに大量生産のクルマにはそれが顕著だけれど、ついに高性能ブランドの領域にも達しつつあるのだ。反対に“クセスゴなクルマ”に新車で乗りたいというのであれば、ハイパーカークラスを狙うほかないだろう。もしくは「日産GT-R」のような“生ける化石”を選ぶか。
それはともかく、夏から秋を飛ばして冬になったかのようなルクセンブルクで試した最新の跳ね馬、フェラーリ12(ドーディチ)チリンドリもまた“超優等生”組の一員だった。それが良い意味か、はたまた悪い意味なのかは、あなたのフェラーリ観にもよると思うし、幸運にもすでにオーダーできたカスタマーにとっては「ガレージに並べる別の跳ね馬」の種類を今一度考え直すことにつながることだろう。
英語で言えばトゥエルブ・シリンダー。他のブランドが使おうものなら“なんと工夫のないことだ”といったそしりさえ免れないネーミングも、マラネッロにこう臆面(おくめん)もなく使われると「なるほどなぁ」となる。歴史と伝統とはかくも強力なものなのだ。もっとも彼らは昔からシンプルな名前を好んで使う。ブランドそのものにインパクトがあることを彼ら自身が最もよく知っているからだ。...