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トヨタ・ランドクルーザー“70”AX(4WD/6AT)【試乗記】


本物は時を超える

トヨタが世界に誇るクロスカントリーモデル「ランドクルーザー“70”」。デビューは1984年というこの超ロングセラーが、今なお世界中で求められる理由とはなにか? 40年という時間の蓄積と、その間の進化を確かめながら、このクルマの真価を考えた。

3つの元号をまたいで

つくづく思うのだが、トヨタ・ランドクルーザー“70”(以下、ナナマル)というのは、こうして語るうえで本当に切り口の多いクルマだ。グローバルに活躍するクロスカントリー車であり、40年間つくられ続ける“シーラカンス”であり、プロの道具であり、生活の足である。今日では、なんとファッションアイテムとしても人気があるからややこしい。顧客層も幅広く、山が職場の林業従事者から東京・青山あたりのカリスマ美容師までがナナマルを買い求めるんだから、どこに力点を置き、誰に向かって原稿を書いていいんだか、よくわからない。

そんな事情もあって、記者は“再会”のうれしさ7割、「これ、どうすんべかな」という困惑3割で、ナナマルと10年ぶりに相まみえた。で、実車に触れて真っ先に感じたのは10年前と同じもので、誕生からの時間の流れ、他のクルマにはない、不思議な時代感だった。

単に古いというわけではない。確かに、四角い車体にエッジの甘いプレスラインはいかにも昭和だが、丸目のLEDランプや切削加工のホイールなどは逆にモダン。クルマの端々で昔と今がせめぎ合っている。この感覚は、ガチャリとした感触のドアを開けるとより顕著だ。40年前と同じマニュアルエアコンの操作盤が目を引く一方、ダッシュボードは2000年代後半のトヨタのそれ。さらにセンタークラスターにはUSB Type-Cが、メーターパネルにはフルカラーのインフォメーションディスプレイが付いているのだから、もう時代感覚が迷子である。あげく、信号(路車間通信対応)に差しかかったら「この先、赤信号です」「間もなく青信号です」なんてしゃべりだすから驚いた。お前……いつのまにこんなハイテクに! と思って調べたところ、ITSって10年も前の技術なのね。ハイテクでもなんでもなかったわ。

このクルマの内外には、40年という時間が堆積している。雑然とした昭和、平成、令和の混在が、他のクルマにはない独特の空気感を醸しているのである。...

提供元:webCG

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