未来は技術で切り開く
アウディの未来を担う新型電気自動車「Q6 e-tron」。その国際試乗会がスペイン・バスク地方で開催された。ポルシェと共同開発した新しい電動プラットフォームと、新世代の電子アーキテクチャーが織りなす異次元の走りをリポートする。
各システムの専門家が多数参加
試乗を前に、スタート地点となるスペイン・ビルバオ空港内のラウンジでは、各システムの担当者が入れ代わり立ち代わり登壇して、詳細なブリーフィングが行われた。Q6 e-tronが、アウディにとって非常に重要なモデルだったからだ。
アウディでは2018年に「e-tron」を発売して以来、4ドアクーペの「e-tron GT」、コンパクトSUVの「Q4 e-tron」、そしてラージサイズSUVの「Q8 e-tron」と、BEVのラインナップを展開してきた。ところが、彼らが最も重要なセグメントとする“プレミアムミッドサイズセグメント”だけは商品が欠けており、ようやくそこに投入されるのが今回のQ6 e-tronなのだ。ライバルには「テスラ・モデルY」「BMW iX3」「NIO EL6/EC6」「フォード・マスタング マッハE」「ジャガーIペース」といった車名が並ぶ。
ターゲットとなる購入層は、カップルや若いファミリー層、そして「日常的な使い勝手を求めつつも妥協のないテクノロジーとパフォーマンスを求める人たち」(クリスチャン・ステインホースト プロダクトマネジャー)とのこと。アウディの本拠地である独インゴルシュタットで生産される初のBEVであり、現在は米国市場での発売も準備中。年内には、その他の海外マーケットへも導入されるという。さらに中国向けとして、オリジナルモデルの「Q6L e-tron」を開発して自社工場で生産し、こちらも2025年に市場投入する見込みだ。
このようにQ6 e-tronは、アウディのBEV戦略において主力車種として期待される一台なのだが、同時に技術的にも、既存のBEVとは別の次元にある。核となるのはポルシェと共同開発した電動プラットフォーム「プレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)」であり、また「E3(end to end electronic architecture )1.2」と呼ばれる電子アーキテクチャーを搭載する、最初のモデルでもあるのだ。...