まだ伸びしろはある
日産のフラッグシップ電気自動車「アリア」のラインナップでもっとも長い640kmの一充電走行距離(WLTCモード)を誇るのが、FWD車の「B9」だ。その日常レベルでの走りを確かめるべく、混雑する街なかを経由しつつ郊外へとノーズを進めた。
やっと全グレード出そろった
今回の試乗したアリアはFWDのB9だ。ご承知のように、アリアには総電力量66kWhの電池を積む「B6」と、同じく91kWhのB9があり、それぞれにFWD車と4WD車「e-4ORCE」が用意される。そして、e-4ORCEにはスポーツモデルの「NISMO」が、さらにB9のe-4ORCEには本革シートを標準装備する「プレミア」もある。
アリアのような100%電気自動車(BEV)でもっとも重視される性能は、現在はまだ一充電あたりの走行距離だろう。で、その一充電走行距離でアリア最長の640km(WLTCモード)をうたうのが、ご想像のとおり、今回試乗した素のB9である。素のB9はより大容量の電池を積みながら、同等装備のe-4ORCEより120kg軽い。
アリアはもともと、2020年7月に世界初公開された。翌年6月に予約注文限定モデル「リミテッド」の受注がはじまり、同冬に「B6リミテッド」の納車開始、続いて標準モデルも順次発売予定……とアナウンスされた。しかし、新型コロナによる半導体不足や部品不足、さらにはほかの理由もあって、アリアの納車は当初から難航。標準モデル第1弾となる素のB6の発売も2022年5月までずれ込み、その他のモデルの発売も遅れに遅れた。
そんなアリアの初期受注分の納車にもやっとメドがついて、新しいNISMOも含めた全グレードが、こうして(リミテッドからの大幅な値上げとともに)あらためて発売となったのが、この2024年の3月である。日産の公式ウェブサイトによると、アリアの最新の工場出荷メドは単色で2〜3カ月、2トーンカラーで3〜4カ月となっている。...