大人の小さな高級車
新世代「MINIクーパー3ドア」の最大のトピックは、電気自動車バージョンが中核モデルとしてラインナップされたことにある。果たして、どんなクルマに仕上がっているのか? スペイン・バルセロナで試乗した。
量販MINIでは初のBEV
MINIとBEVの歴史、それをたどってみると2009年にさかのぼる。2代目R56系をベースにコンバージョンされた「MINI E」は大都市での実証実験用に開発され、一般ユーザーにも半年くくりで積極的に貸与された。日本でも2011年に20台が導入され稼働していたことを覚えている方もいらっしゃることだろう。そこで得られた知見は、当然ながら後の「i3」の性能要件の決定などにフィードバックされたわけだ。
このMINI Eは容量35kWhのバッテリーをリアシート部に搭載、前軸に最高出力200PS、最大トルク220N・mのモーターを搭載し、当時の欧州計測モードで240kmの走行距離を実現したものだった。また、MINIらしさの表現の一環として回生減速を生かしたワンペダルドライブを提案している。数値化される性能は現在のBEVに比べても著しい見劣りがあるわけではない。が、いかんせんパッケージは実験車だから許される、お話にならないレベルだった。
その後、3代目F56系をベースとしたBEV版MINIが2019年に正式に商品化されるが、日本ではMINIを含むBMW全体でPHEVの訴求が優先的になされていたこともあり、上陸することはなかった。つまり、今回のモデルがBEV版MINIとしては初の正式販売となる。...