スポーツカーも大人になる
スバルが擁する後輪駆動のスポーツカー「スバルBRZ」に、STIの手になる上級グレード「STI Sport」が登場。モータースポーツで鍛えられた技術者集団の手になる一台は、スポーティーでありながらも落ち着きのある、懐の深いクルマに仕上がっていた。
走りの最上級グレード
クルマを受け取ってすぐに発進しなくてはならず、焦って危うくエンストさせそうになった。クラッチの遊びが少なく、つながりが恐ろしく唐突でダイレクトなのだ。スバルBRZがスポーツカーであることを瞬時に思い知らされた。しかも、試乗車のグレードはSTI Sportなのだ。スバルのモータースポーツ活動を担うSTIの手が入っているのだから、硬派なクルマなのは当然である。
2021年に2代目となったスバルBRZに、2023年9月のマイナーチェンジで加えられたのがSTI Sportである。STIチューニングの専用サスペンションを装備して走りを追求するとともに、上質な内外装を与えられた最上級グレードだ。エクステリアではドアミラーとシャークフィンアンテナがブラックとなり、鮮やかなピンクのSTIエンブレムが前後に付けられる。
内装はブラックとレッドの組み合わせで、シンプルでわかりやすいスポーティーな空間に仕立てられている。スタートスイッチもSTIロゴ入りで、専用の赤いボタンだ。ハードなイメージのようでいて、シートやトリムに柔らかな「ウルトラスエード」を使うことで高級感も与えられている。メーターバイザーなどにはレッドステッチが施されており、大人の雰囲気が漂う。
ゆっくりと走っていても、室内にはスポーツカーらしい快音が充満している。「アクティブサウンドコントロール」によって、スピーカーから適度に増幅された電子音が流れているのだ。まわりに騒音をまき散らすことなく、ドライバーの気分を高める。これもある意味で大人っぽいしぐさといえるだろうか。...