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いよいよ登場した新型「スズキ・スペーシア」。その車内は、これまでにはない工夫にあふれている。巨大なトレーに新開発のシートバックテーブル、そして後席の「マルチユースフラップ」と、これらのアイデアはいかにして実現したのか? 開発関係者に誕生秘話を聞いた。
世相が変えた“クルマの使われ方”
新型スズキ・スペーシアは、パッケージレイアウトやプラットフォーム、エクステリアデザインなどを見ると、明確なキープコンセプトのクルマだ。そのいっぽうで、インテリアの使い勝手はスミズミまで新しい。とくにリアシートの「マルチユースフラップ」は、新型スペーシア最大のハイライトだ。そこで今回は、このクルマの使い勝手をとことん突き詰めた商品企画担当の小杉好香さんと、話題のリアシートの設計をまとめた竹尾久幸さんに話をうかがった。
――試乗前のプレゼンテーションによると、新型スペーシアの企画でおこなったさまざまな調査から、「これまでのお客さんは空間を使いきれていないことが分かった」とのことですが……。
小杉好香さん(以下、小杉):スーパーハイトワゴンは広くて便利なのが特色とされていますが、実際にお客さまのお宅にうかがって観察させていただいたり、同乗していろいろとお話を聞いたりしてみると、後席に置かれている荷物が整頓されていないとか、スイッチに手が届きにくい……といった、広いがゆえに逆に使いにくさを感じられているケースが少なくなかったんです。
――プレゼンテーションでは、コロナ禍以降は車内で食事する人に加えて、テイクアウト需要も増えたと聞きました。先代のリッドつき収納にかえて「ビッグオープントレー」とした助手席前のスペースは、お弁当などをそのまま置けるサイズになっているそうですね。
小杉:コロナに加えてレジ袋が有料化されたことで、お弁当などを袋に入れずにトレーに置くシーンも増えました。コンビニでいろいろなお弁当を買ってみると、どうやら各社とも「ざるそば」の容器がとくに大きいことが分かりました。そこで今回のビッグオープントレーも、ざるそばを置けるサイズを基準としました。...