自在さこそがMの証し
マイナーチェンジで48Vマイルドハイブリッド機構を搭載した「BMW X6 Mコンペティション」が上陸。スポーティーさを強調しモダンに進化したとうたわれる内外装の仕上がりとともに、625PSの最高出力を誇る元祖クーペSUVの走りを確かめた。
キドニーグリルが目立たない?
「X5」とともにマイナーチェンジを受けたX6の新しさは、外観では矢印型デイタイムライトを内蔵したヘッドランプや大型フロントバンパーなどがあげられる。さらに「M60i xDrive」(以下、M60i)と、今回の「Mコンペティション」というM系モデルは、これまで同様キドニーグリルがブラックとなるのだが、新デザインではそれをブラックバンパーと一体化したように見せているのも特徴だ。
内装では先に改良された「X7」同様に、2枚の大型TFT液晶をつなげたカーブドディスプレイ、アンビエントライトバーを内蔵した新意匠のダッシュボードといったところが新しい。メカニズム面ではエンジンのピーク性能に変わりはないものの、12PS/200N・mを発生する48Vマイルドハイブリッド機構が全車に追加された。
今回試乗したのは、そんなX6でも、よりカリスマ的最速モデルの“M”=Mハイパフォーマンスモデルだ。日本では以前からMコンペティションのみのラインナップだったが、本国では少し穏やかな「X6 M」も存在した。ただ、直下に“ハイ”がつかないMパフォーマンスモデル=M60iを抱えるようになったからか、このマイチェン版からは世界的にMコンペティションのみとなっている。
こうして最新のX6 Mコンペティションを眼前にすると、キドニーグリル周辺のブラックが、M60iよりさらに広範囲になっているのに気づいて、興味深い。性格の悪い筆者などは「レクサスのスピンドル?」なんてツッコミを入れたくなったのだが、いずれにしても、そこにはキドニーをあえて目立たせたくないという意図が明白である。
BMWにとってのキドニーは、他社には望むべくもない絶大すぎる認知度と、長い長い歴史を誇る武器である。それゆえに、あつかいに困ることもあるんだろうな……と勝手に納得してしまった。本当のところは知らんけど。...