不滅のブロンコ魂
フラットトラッカーのレーサーレプリカという、孤高のスタイルで存在感を放っていた「インディアンFTR」が、より身近で乗りやすいモデルに進化。前後に17インチのタイヤを履いた現行モデルでも、FTRの“らしさ”は健在か? 実際に乗って確かめた。
本気すぎた初期型の反動か?
2019年に登場した「インディアンFTR 1200」は、一切妥協のないフラットトラックレーサーレプリカだった。フロント19インチ、リア18インチというホイールサイズで、競技をイメージした専用タイヤを装着してしまったのだから、どれだけ本気だったのかがよく分かる。
ただ一方で、足つき性はよくなかったしタイヤの選択肢もなかった。パワーがあってスポーツ性が高いバイクだけにハイグリップタイヤを装着したいと考えるオーナーは少なくなかった。本国アメリカではホイールを17インチ化したカスタムも登場していたほどである。
こういったマーケットのニーズを考えれば、後年に前後ホイールを17インチ化したFTRが発売されることになったのも当然の流れ。ただ残念なのは、日本で19/18インチモデルがラインナップから消えてしまったこと。本国では両モデルが併売されているのだが、そもそもフラットトラックレースに親しみのない日本では、なかなかその魅力が伝わりにくいということなのだろう。アメリカンレースカルチャーが大好きなテスターとしては、一抹の寂しさを覚えるところだ。
という個人的な思いはひとまず置いておいて、マシンのインプレである。カタログ写真などで見るとスタイルはあまり変わらないような感じがしていたが、実際に見たらずいぶん雰囲気が違う。デザインは相変わらず個性的だし、仕上げも美しい。基本的なスタイルが大きく変わったわけではないのにこう感じてしまったのは、「FTR=フラットトラックオーラがプンプン」という個人的な刷り込みがあったからかもしれない。...