ジョルジョの本領
マセラティの伝統的手法にデジタルが融合したインテリアと、最高出力330PSの48Vマイルドハイブリッドパワートレインが関心を集める「グレカーレ モデナ」。走りの魅力や仮想敵とされる「ポルシェ・マカン」との違いを確かめるべく、ロングドライブに連れ出した。
新世代マセラティの顔つき
グレカーレはマセラティのエントリーSUVである。で、旧フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)=現ステランティス傘下の高級スポーツカーブランドであるマセラティの最大の仮想敵は、ご想像のとおりポルシェ。「レヴァンテ」が「カイエン」との競合を期すれば、グレカーレはマカンの対抗馬だ。
上級のレヴァンテに「ギブリ」「クアトロポルテ」が自社設計プラットフォームを使ってきたのに対して、グレカーレの基本骨格はアルファ・ロメオ(以下、アルファ)やジープと共用の「ジョルジョ」となる。ジョルジョは当初、故セルジオ・マルキオンネCEO(当時)直轄プロジェクトとして、北米市場復活を期したアルファ専用として開発された。しかし、その開発費は想像以上にふくらみ、結局は、ジョルジョをFCA内で広く活用するようにマルキオンネCEOみずから方針転換したとかしないとか……という経緯をもつ。
それはともかく、グレカーレに「MC20」、そして近日上陸予定の新型「グラントゥーリズモ/グランカブリオ」と、ここ2〜3年で新世代デザインをまとったマセラティが順次デビューしている。その新世代マセラティを象徴するのがフェイスデザインだ。グレカーレを含む3台の最新マセラティはどれも、伝統のフロントグリルを低い位置に配して、ヘッドランプはグリルから独立した高い位置に置く。そして、そのヘッドランプが三角形に後方まで伸びるのが、新世代マセラティの顔ということらしい。
ちなみに、グレカーレの車体はスチールモノコックを基本とするが、フロントフードや4枚のドア、リアゲートなどの外板が高価なアルミとされているのは、高級スポーツブランドならではの軽量化や前後重量配分への配慮だろう。しかし、通常はアルミ化されがちなフロントサイドフェンダーだけがスチールなのは、ヘッドランプに連なる“深絞り”の形状がアルミでは表現できなかったからかも……。...