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マツダCX-60 XD Lパッケージ(FR/8AT)【試乗記】


万人向けではないけれど

あまたの新機軸を盛り込んだ意欲作である反面、やや粗削りな乗り味が物議を醸してもいる「マツダCX-60」。その感覚は、足まわりの仕様が異なる後輪駆動モデルでも変わらないのか? ディーゼルエンジンを搭載した「XD Lパッケージ」のFR車で確かめた。

FRを所望する人はどれくらいいるのか

「次の取材、CX-60ですから」。電話先の編集Hくんからの早口オファーに、思わずボヤいてしまった自分。「ああ、ロクジュウかぁ……」

CX-60を題材とさせてもらう機会は先日のwebCGをはじめ(参照)、他媒体でも幾度かいただいたが、どうしても乗り心地系の項目が避けて通れないことになる。ネチネチ同じような話を読まされる読者諸兄もさぞウザいだろうと察するが、一方で書く自分についてもウジウジした粘着野郎のようで気がめいる。

「大丈夫ですよ。今回の試乗車、FRなんで」と、Hくんはドヤ顔……いや、ドヤ声だ。この1月から販売を開始したCX-60のFR仕様は、足まわりのセッティングが異なっている。とりわけ、マルチリンク式リアサスペンションのハブキャリア側の一部をピロボールからラバーブッシュに変更、リアスタビライザーも省いているという点は乗り味的に少なからず効きそうだ。ただしマツダは、これをくだんの乗り心地対策ではなく、FRモデルの用途や負荷を見据えて当初から想定していたメニューと説明している。ともあれ乗り心地が整えられていれば朗報で、後々、他の仕様にも好影響をもたらすかもしれない。

と、そこで思うのは、果たしてFRのCX-60を買うお客さんがどのくらいいるのかということだ。例えば「CX-5」は日本市場の場合、販売比率の約7割がFFモデルと聞くが、車格や客単価、悪路での機動力に対する期待値うんぬんを鑑みると、CX-60であえてFRをというユーザーが、CX-5のようになるとは思えない。日本で最も出くわす可能性の高い悪環境といえば雪道だが、いくらボディーコントロールデバイスが発達しているとはいえ、FRは物理的に不利だ。

ちなみに、CX-60のFRモデルは2.5リッター4気筒ガソリンと3.3リッター6気筒ディーゼルで選択できるが、いずれも4WDも用意されており、その価格差はおおむね22万〜23万円。とあらば、多くのお客さんは多少頑張っても4WDを買うのではないだろうか。そんな悶々(もんもん)を抱きつつ乗ったのは3.3リッター6気筒ディーゼルの側、グレード名はXD Lパッケージで価格は400万4000円。これが4WDになると422万9500円となる。...

提供元:webCG

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