今、最も注目を集める急成長企業ワークマン。4000億円の空白市場を開拓し、“頑張らない経営”で10期連続最高益。「#ワークマン女子」も大人気。テレビでも大きく特集され続けている。
さらに急成長の仕掛け人・ワークマンの土屋専務白熱の処女作『ワークマン式「しない経営」――4000億円の空白市場を切り拓いた秘密』も増刷を重ねている。
「めちゃめちゃ面白い! 頑張らないワークマンは驚異の脱力系企業だ」(早大・入山章栄教授)
「ワークマンの戦略は世紀の傑作。これほどしびれる戦略はない」(一橋大・楠木建教授)
なぜ、今「しない経営」が最強なのか?
スタープレーヤーを不要とする「100年の競争優位を築く経営」とは何か?
ワークマン急成長の仕掛け人が「ダイヤモンド経営塾」会員だけに語った「最新・限定特別講義」を特別にお届けする。
ワークマンのニッチトップ戦略
では、どんな市場で勝負するのか?
ズバリ、ニッチな隙間市場です。
どんなに競争が激しい業界にも、探せば必ずニッチ市場があります。
その市場でトップに立つ、ニッチトップ戦略が大吉です。
大きな会社はめんどうくさくて収支が見合わず絶対に入ってこない市場かつ、誰もやりたがらない市場を見つけましょう。
それは現場を歩くことから始めるしかありません。
現場の社員に指示するのではなく、彼らの中に入っていってきちんと両耳で聞き耳を立てるのです。
よく経営者は地方の店舗に行っても自分の話ばかりして、実態にそぐわない指示を出しまくり、現場視察と称しながら現場と現場社員から何も学んでいません。
それではダメです。
徹底的にお客様の動きを追い、社員の声なき声や叫びをしっかり聞いて、よいと思ったことはその場から活かす。
そうすると、社員も自分の話が本当に現場に活かされたと感動して、もっともっと善循環が生まれます。
経営者が頼るべきは一流コンサルや幹部のヘッドハンティングではなく、お客様を一番知っている現場の社員です。
既存店売上3割アップの理由
私も中途入社時に創業者から「2年間はなにもやるな」と言われたものですから、日本全国のワークマン店舗をまわり、じっくり観察しました。
結果、見えてきたのは、ワークマンの社員は42年間、市場で戦ったことがないですから、そのスタイルを無理に変えて大きなマーケットで戦いを挑んでも絶対にうまくいかない自信がありました。
ワークマンプラスを始めた頃はびっくりしました。
扱う商品が同じでも、見せ方を変え、照明を変えたら、売上が3割も上がった店舗がありました。
これは店舗を統括するスーパーバイザー(SV)のモチベーションにつながりました。
自分の仮説に基づき、自分で売り場のレイアウトを変更する。
その売場変更正しいと即座にお客様から反応がある。少し遅れてデータでも検証できる。
これをやってみるとわかりますが、やりがいがないわけありません。
その変更が全国でも通じれば、オペレーションマニュアルを書き換え、標準化します。
うちには非凡なスーパースターはいないし、これからもいらない。経営者も凡人でいい。
自前主義でエクセル経営としない経営を両輪に、ただ一つの目標「ブルーオーシャン市場の拡張=客層拡大」に向けニッチトップをただ突き走る。
おそらくワークマンは日本で一番標準化が進んだ会社の一つかもしれません。標準化は誰でも経営できるということ。
ワークマンの標準店舗は100坪。
品ぞろえは97%が全国共通です。
特売をせず、極端に標準化されているからデータにゴミがない。
特売をすると商品が強いのか、値引きに反応したかわからない。
標準化されているので、1店舗の実験でも全店規模で再現性がある場合が多い。
実験による進化で、常にマニュアルを書き換えています。
『ワークマン式「しない経営」』では、
◎社員のストレスになることはしない
◎ワークマンらしくないことはしない
◎価値を生まない無駄なことはしない
ことで4000億円の空白市場を切り拓いた秘密を一挙公開しました。
私の初の著書です。気持ちを込めて書き尽くしました。
(本原稿は、『ワークマン式「しない経営」』著者・土屋哲雄氏の特別投稿です)