解き放たれたクラウン
「トヨタ・クラウン」といえば「ユーザー層の若返り」が積年のテーマだが、すべてが刷新された16代目で、ついにそれが実現しそうだ。走りっぷりは若々しく、何よりも“新しい乗りもの”感にあふれている。ターボハイブリッド車「RS」の仕上がりをリポート。
SUVベースのセダン?
FFプラットフォーム(車台)に切り替え、2種類のガソリンハイブリッドを用意して、後輪はモーターで駆動する4WD。16代目にして、まさにリボーン(生まれ変わり)を遂げたのが新型クラウンの第1弾、クロスオーバーである。
クロスオーバーといっても、ボディーはテールゲートを持たない4ドアセダンである。ただ、ウエストラインが高いので、そばに近づくとこれまでのセダンにはないサイズ感と押し出しがある。旧型クラウンと比べて、最低地上高は大差ないが、屋根(全高)は10cm近く高くなった。SUVからセダンを考えた“ハリアーのセダン”みたいなクロスオーバー感を持つのはたしかである。
試乗したのはシリーズ最上級の「RS“アドバンスト”」(640万円)。RSは新型「レクサスRX」にも搭載された“デュアルブーストハイブリッドシステム”を備える。2.4リッター4気筒ターボを基本に、6段AT内蔵のモーターと多板クラッチを組み合わせたワンモーター2クラッチハイブリッドで、349PSのシステム最高出力を誇る。かつての「日産フーガ ハイブリッド」などと同様のシステムだが、こちらはターボエンジンの前輪駆動で、後輪駆動の「E-Four」を併せ持つ。遊星ギア祭りのフクザツな動力分割機構を使う初代「プリウス」以来の2モーターハイブリッドとは違う“パワーハイブリッド”と言っていいだろう。標準モデルには2モーター式の2.5リッター“THS II”が搭載されるが、リボーンがテーマなら、RSこそがクラウン クロスオーバーの本命と言えるかもしれない。...