ストリートへの回帰
「シビック タイプR」が6代目に生まれ変わった。「NSX」を失った今となっては、ホンダのスポーツイメージを一手に引き受ける新型のデビューだ。その進化のほどをワインディングロードで探ってみた。
6代目は日本生産
撮影ロケ地でクルマを受け取り、走りだした途端、思わず笑ってしまった。なんだこの自在感、地ベタ感、ダイレクト感は! その直前まで乗っていたのが「クラウン クロスオーバー」だったという事情もある。いや、新型クラウンもクラウン史上最も“楽しい”クラウンだった。でも、タイプRは次元が違った。授業中の教室に突然、子猫が迷い込んできたようなものである。ぜんぶ持ってっちゃう感じ。
新型シビック タイプRは2007年登場の3代目(FD2)以来、15年ぶりの日本製タイプRである。初のターボエンジンタイプRだった4代目も、先代の5代目も英国ホンダ製で、いずれも「FF車ニュルブルクリンク最速」(5代目はチャレンジかなわず)がこだわりだった。英国工場閉鎖で日本生産に還った6代目は果たしてどこにこだわったのか? 走りだしのファーストタッチで答えをもらったような気がした。
価格は499万7300円。“国産”でも先代モデルより41万円ほど高くなった。試乗車はこれにホンダアクセス開発の純正アクセサリーなど内外装のオプションが64万円あまり載っていた。なかでもハイライトは水平の翼部分だけを替えるドライカーボン製テールゲートスポイラーで27万5000円する。...