STIの面目躍如
「スバル・フォレスター」にSTIの手になるスポーティーグレード「STI Sport」が登場。足まわりに専用のダンパーを装着した六連星のミドルクラスSUVは、「現行モデルではこれがベストバイ!」と言えるほどに、バランスのとれた走りを実現していた。
最大の特徴はやっぱり“アシ”
「STI Sport」と聞けば、スバリスト垂涎(すいぜん)のSTI謹製コンプリートカーを思い浮かべるかもしれないが、さにあらず。スバルのラインでつくられるいちグレードとなる。ちなみに直近でSTI Sportが設定されているのは「レヴォーグ」「WRX S4」「インプレッサスポーツ」の3モデル。と、そこに第4弾として加わったのがフォレスターだ。
STI Sportの意匠的な特徴は、モデルごとに統一された共通項がなく示すのが難しい。強いて言えばグリルやモールなどの加飾類が黒フィニッシュであること、前後にチェリーレッドのSTIエンブレムが配されることくらいだろうか。対して内装には、シート表皮やオーナメント、メーターなどに赤系の差し色が用いられている。
共通項として乗り味に直結するのは、専用セッティングのサスペンションだ。レヴォーグとWRX S4はZF製の電子制御可変ダンパーを用いて統合的にチューニングが施される。インプレッサは前側に機械式の「SFRDダンパー」を用い、後ろ側はそれに減衰特性が合わせ込まれている。フォレスターの場合もインプレッサと同じで、電子制御可変機能は持ち合わせていない。低コストでシンプルな構造というところが、フォレスターの用途と相性がいいという判断だったのだろう。
SFRDダンパーはホンダ系サプライヤーの旧ショーワが開発したもので、現在はケーヒンやニッシンと統合されてできた日立アステモが供給している。小さなストローク用と大きなストローク用に別々の油圧経路を持っていて、それを入力時のオイル流量によって切り替えながら作動させるという仕組みだ。大入力時にはしっかり姿勢を抑え、少入力時には細かな上下動にもしっかり応答する……と、2つの顔を使い分ける。...