欧州勢と真っ向勝負
ジープのフラッグシップモデル「グランドチェロキー」に追加設定された、2列シートの標準ボディー車に試乗。先に上陸した「グランドチェロキーL」よりも125mm短いホイールベースに最高出力272PSの2リッター直4ターボを組み合わせた、その走りやいかに。
2列シートの標準仕様が上陸
JAIA(日本自動車輸入組合)が公表している輸入車新車登録台数を見ていると、最近のジープの勢いを感じざるをえない。ここ数年は、ブランド別販売ランキングで9位、日本ブランドを除く海外ブランド車としては7位……が、ジープの定位置。ジープより上位にいるのは、おなじみのドイツ4ブランド(メルセデス、フォルクスワーゲン、BMW、アウディ)と、同じく実質ドイツ系(?)のMINI、そしてボルボだけだ。しかも、2014年から2021年まで8年連続で、新型コロナ禍にもめげず右肩上がり(=前年比増)を続けている。
というわけで、ジープの日本側担当者は「入れれば売れる!」との自信を日に日に深めているにちがいない。そうでなければ「グラディエーター」や「コマンダー」なんて変わりダネをならべて売るなんでできなかったはずだ。ジープの本拠である北米、そして欧州ではグラディエーターは売られるがコマンダーはない。逆にインドにはコマンダーはあるがグラディエーターは手に入らない。
そんなジープが最新のSUV市場に真正面から挑むフラッグシップがグランドチェロキーだ。ご承知のように、日本では3列シーターのロング版「L」が先行して発売となった。北米市場でも主力はロングだという。
グランドチェロキーLの上級グレード「サミットリザーブ」は、路上を滑るようにフラットな乗り心地と余分な動きのない正確な身のこなし……という点で、この2022年に乗った新車のなかでも、個人的に1、2を争うダイナミクス性能の持ち主と思っている。しかも、内装はレザーとウッドで丹念に仕立てられており、5.2mという全長は「キャデラック・エスカレード」に「ロールス・ロイス・カリナン」「メルセデス・ベンツ/マイバッハGLS」などに次ぐ世界屈指の体格を誇る。それで価格は2021年末発売時で999万円。競合と比較しても割安感があった。...