巧みな二刀流
7年ぶりの全面刷新を受けて7代目となるG70系……と、偶然にもラッキーナンバーが重なる新型「BMW 7シリーズ」が、間もなく日本の路上を走り始める。ひと足先にカリフォルニアで試した電気自動車「i7」と、V8ツインターボの「760i」の仕上がりを報告する。
この顔に理由あり
日本における新しい7シリーズのパワートレインバリエーションは3つ。3リッター直列6気筒ガソリンターボを基に48Vマイルドハイブリッド化した「740i」、そのディーゼル版ともいえる「740d」、そして前後アクスルにモーターを配したBEVの「i7」だ。駆動方式は740iのみがFRの2WDとなる。
ちなみに本国では4.4リッターV8ターボ+48Vの760iのみならず、そのプラグインハイブリッド版となる「M760e」、さらにはi7の性能強化版となる「M70」などの「Mパフォーマンス」銘柄もすでに発表されているが、これらの日本展開は未定とのことだ。そして本国ではi7の側が先行的に生産されているのに対して、日本仕様は内燃機モデルが先行的に納められ、i7は現状プレオーダーの扱いとなっている。このあたりは仕向け地の需要を見据えての判断だろう。
新型7シリーズの車体はロングボディーに一本化され、そのサイズは全長が5391mm、全幅が1950mm、全高が1544mm、ホイールベースが3215mmとなる。先代に比べると天地方向に60mm高くなっているが、これはバッテリー搭載によるかさ上げ代や、後述するインフォテインメント環境の構築も含めたコンフォート側への配慮が重なってのものとみえる。
言い換えれば、この車体側の厚みを生かす意匠として取り組まれたのが、見る者を仰天させた新型7シリーズの顔面まわりということになるのかもしれない。BMWの特徴である片側2灯ライト=ツインサーキュラーの拡大解釈としてライト部とデイタイムランニングライト(DRL)&ウインカー部を上下2段積みとしてBMWの言うところの「4アイズ」を構成。DRL側にはオプションで、スワロフスキー製クリスタルをLEDで照らし出すことで目元のキラキラ感を高める「クリスタルヘッドライト・アイコニック・グロー」と題されたデコレーションが用意されており、グリル内を照らし出す間接照明と併せて、その独自な存在感をさらに高めるようしつらえられた。
BMWとしてはこの顔立ちを7シリーズのようなトップエンドのモデルのみに採用していく意向だ。もちろん他銘柄との差別化や自社下位との区別という大義はあるのだろう。今回試乗が行われたカリフォルニアではすでに「リヴィアンR1T」や「ルーシッド・エア」など新興勢のBEVも走っている。...