ハマればやみつき
サプライチェーンの混乱や半導体不足もどこ吹く風で、好調な業績を維持し続けているアメリカの電気自動車専業メーカー、テスラ。日本に上陸したクーペライクな新型SUV「モデルY」の走りを確かめながら、全世界で支持される理由を探ってみた。
室内空間の広さはさすが
最新のテスラとなるモデルYは、先に発売されたテスラ史上最量販セダンの「モデル3」と75%のコンポーネンツを共有するというバッテリー電気自動車(BEV)のSUVだ。
日本で正規販売されるモデルYは、後輪駆動の「RWD」と上級4WDの「パフォーマンス」の2種類。前者の一充電あたり航続距離がWLTCモードで507km、後者のそれが同じく595km。今回試乗したパフォーマンスは前後2モーターの4WDで走りも圧倒的にパワフル。しかも70kgほど重いのに航続距離が長い。バッテリー容量が大きいからだろうが、現在のテスラは電池容量を公開していない。
モデル3より50mm長い4751mmというモデルYの全長は、たとえば「マツダCX-60」と「BMW X4」の中間くらい。DセグメントSUVとしては立派な部類……という感じで、おなじみの「モデルX」よりは明らかに小さいが、日本の路上では十二分に立派な体格だ。かさばるエンジンコンパートメントをもたないBEV専用レイアウトゆえ、室内空間は同セグメントでもかなり広々としている。
インテリアデザインも、兄弟車といえるモデル3によく似る。インパネにスイッチ的なものは存在しない。シフトセレクターも含む2本のコラムレバー以外は、そのつど役割が変わるステアリングホイール上にある2つのジョグダイヤルのみ。あとの操作はすべて中央のタッチディスプレイに集約されており、グローブボックスの開閉すらそこである。
さらにいうと、モデルYには運転席の前にメーターパネルやヘッドアップディスプレイもない。車速もセンターディスプレイ表示で、お世辞にも視認性がいいとはいいがたい。ただ、この新鮮なデザインに感化されると、既存のクルマは古臭く見えてしまう。かつてのテスラよりインテリアの質感は大幅に改善している。一見すると牛革の素材も実際は非動物性の合成素材だが、手ざわりはいい。...