文句の付けようがない
流麗なスタイルが自慢の「アウディA5クーペ」が、9年ぶりにフルモデルチェンジ。新型はどんなクルマに仕上がったのか、2リッターの4WDモデル「2.0 TFSIクワトロ スポーツ」に試乗して確かめた。
「独善的な性質」は変わったのか?
先代A5が発売された時、「ターゲットは年収1500万円以上の富裕層」と聞いて、微妙にシラケたことを思い出す。
確かに695万円のぜいたくなクーペを買えるのは、それくらいの層なのでしょうが、あまりにも自ブランドに高いプライドを持ちすぎではなかろうか、と感じたのです。これはあくまで日本人的謙譲精神からくる思いなので、ドイツのプレミアムブランドには通用しないと思いますが……。
そして先代A5は、実に独善的な、よく言えばプロダクトアウトな商品だった。 いかにもアウディ的な衛生的かつ精緻さの結晶とも言うべきフォルムに、特に面白みのない3.2リッターV6エンジンを搭載し、アウディ得意のクワトロシステムを組み合わせる。どこか高級オーガニックカフェみたいなクルマで、「健康にはいいかもしれないけど、あんまりおいしくないからな〜」と、個人的には敬遠したい気分だった。
その後A5は、5ドアハッチバックの「スポーツバック」を追加し、エンジンも2リッターターボがメインとなって、エリートのためのステキな足へと成長していったのですが、いまだにA5と聞くと、初期の独善的な姿こそ原点! という気がしないでもありません。
今回A5は、9年ぶりにフルモデルチェンジを受けた。正確には9年ぶりなのはクーペだけで、売れ筋のスポーツバックは7年ぶりだが、やっぱりA5の原点はクーペなので、今回はそちらに乗らせていただきました!...