理想まであと一歩
足まわりやハイブリッド制御などに改良が加えられたレクサスのフラッグシップクーペ「LC500h“Sパッケージ”」に試乗。5リッターV8自然吸気エンジンを搭載する「LC500」とのちがいを含め、磨き込まれた最新モデルの走りをリポートする。
深化した売れ筋モデル
LCといえば、先日試乗記をお送りしたLC500のほうが、クルマオタク的な注目度は高いかもしれない。LC500の心臓部となる大排気量5リッターV8自然吸気エンジンは今や世界的にも貴重な存在だからである。
しかし、国内で実際の売れ筋となっているのは、やはり3.5リッターV6ハイブリッドのLC500hである。その車名からも分かるように、性能的にはV8と同等というポジショニングであるうえに、レクサス=トヨタは、なにはなくとも安心の元祖ハイブリッドブランドであり、静粛性や経済性とのバランスもハイブリッドに軍配が上がるからだ。
というわけで、今回は最新のLC500hを試乗に連れ出すことにしたのだが、前回試乗したLC500が標準モデルだったのに対して、今回の試乗車は“Sパッケージ”であることにも注目である。LCのクーペではどちらのパワートレインにも、標準モデルのほか“Lパッケージ”と“Sパッケージ”という、計3グレードが設定されている。このうち“Lパッケージ”はガラスパノラマルーフや専用セミアニリン本革シート、21インチタイヤが標準化される豪華版だが、走り方面のメカニズムにおいては標準モデルとの差はほぼない。
対して“Sパッケージ”は走り方面の専用装備が多い。タイヤは“Lパッケージ”と同じ21インチだが、そこに自慢の「LDH」と、車速25km/hで自動展開する「アクティブリアウイング」といった専用装備が組み合わされる。それに加えて「トルセンLSD」や高摩擦ブレーキパッドも標準装備となるのだ。
ちなみに、ここでいうLDHとは某国民的ダンスボーカルユニットを抱える芸能事務所のことではなく、「レクサスダイナミックハンドリング」の略称だ。標準の連続可変ダンパーに加えて、後輪操舵やギア比可変ステアリングを統合制御して「安全とクルマを操る楽しさを両立する」のだという。...