これぞ真打ち!
8代目「フォルクスワーゲン・ゴルフ」に、2リッターのディーゼルターボエンジンを搭載した「TDI」モデルが登場。新しいゴルフと新世代ディーゼルエンジンの組み合わせは、私たちにどのような走りを味わわせてくれるのか?
エンジンを諦めたわけではない
自ら「グローバルなEV(電気自動車)のマーケットリーダーになる」と表明し、この先多額の投資を行うことを明らかにしたフォルクスワーゲン。実際に次々と新しいEVを発表し、パワートレインの電動化にまい進している。
一方、近い将来の“EV専業化”をうたうメーカーも現れるなかにあってフォルクスワーゲンが公にしているのは、「2030年までに新車販売台数の50%をEVとし、2040年には世界主要市場での新車のほぼ100%がゼロエミッションになると予想する」というフレーズである。
その文言からは、必ずしもこの先のラインナップをEVだけに限定せず、パワーユニットとして内燃機関やそれを組み込んだハイブリッドシステムの搭載を続ける可能性にも含みを残しているように思える。前述のEV専業化をうたうのが先進国市場を対象とした“プレミアムブランド”を中心としているのに対し、充電インフラの問題ひとつとっても、この先そう簡単にEVが普及するとは考えられない新興国向けのベーシックモデルも扱っている、フルラインナップメーカーならではの事情といえるのかもしれない。
さて、今回お届けするのは「TDI」の名称からも察しがつくように、最新世代のゴルフ=ゴルフVIIIに追加設定されたディーゼルエンジン搭載バージョンである。過去の過ちによって、ディーゼルエンジンを搭載する乗用車全体のイメージを大きく毀損(きそん)させたフォルクスワーゲンだが、だからといってそれをすんなり諦めることはしなかった点に、長年にわたってこのメカニズムを磨き上げてきたという自信と葛藤が見え隠れする。...