等身大のスーパースポーツ
400psの2.5リッター直5ターボユニットを搭載する新型「アウディTT RS」。0-100km/h加速をわずか3.7秒で駆け抜ける“等身大のスーパースポーツ”の実力をドイツで試した。
TTはもはや欠かせぬ存在
どこの誰にも似ていない――まさにそんなフレーズで紹介するのがふさわしいアウディTTが、初めてその姿を現したのは1995年のフランクフルトモーターショー。
正確には、その舞台に展示されたのはいわゆる参考出品扱いのデザインスタディーであった。けれども、うれしいことにそのルックスは、ほぼ完全なカタチで市販バージョンへ再現されることになった。
こうして、まさに「ショーモデルが、そのまま公道へと現れた」と表現するに等しい仕上がりだっただけに、1998年に初代TTクーペが世に送り出された際のインパクトは大きかったものだ。
幸運にもその国際試乗会へと招かれ、“走り”の実力も期待通りだったのを確認の上で、エクステリアカラーやインテリアの仕様をその場で決定。“旬”のクルマでもあるだけに、早く日本に戻って購入契約書にサインをしないと!! ……と勢い込んではみたものの、「日本仕様は左ハンのみ」と聞かされて泣く泣く諦めた、という過去の経緯は、かつて本サイトの試乗記でも述べたような気がする。
あれから間もなく20年。そんな時の流れの中で、今や数あるアウディラインナップの中にあっても、なくてはならないアイコン的存在にまで成長を遂げたのが、このTTというモデル。
もちろん、アウディのイメージリーダー筆頭候補は「R8」。けれども、“スーパーカー”の範疇(はんちゅう)に入るR8では、価格も性能も「現実離れしている」と感じる人は少なくないはず。
一方のTTは、スターティングプライスが469万円と、はるかに身の丈感が強い。ラインナップを代表するスポーツモデルという実利面でも、ブランド広告塔という役割としてのマーケティング面でも、今やアウディにとって欠かせないシリーズなのだ。...