これまでは、「売上最大化、利益最大化」が常識だった。
これからは、「売上最小化、利益最大化」が常識になるかもしれない。
「株価上昇率日本一(1164%)の超効率経営」
「従業員一人あたり利益がトヨタ、NTT、三菱UFJ、KDDI、三井住友FGより高い」
「新卒初任給は日本で2番目(2021年実績)の高さ」
という「北の達人コーポレーション」木下勝寿社長、
初の著書『売上最小化、利益最大化の法則──利益率29%経営の秘密』
が発売たちまち5刷。中国、台湾、ベトナムからも翻訳オファー。日経新聞にも2回掲載された。
「びっくりするほどよい商品ができたときにしか発売しない」
という圧倒的な商品開発でヒットを連発。
「会社の弱点が一発でわかる“5段階利益管理表”」
「売上を半減させ、利益を1.5倍、利益率を3倍にする方法」
「売上ゼロでも生き残れる“無収入寿命”」
「組織全体にコスト意識が生まれるたった一つの方法」
を記念すべき初の書籍で惜しみなく公開し、
「不況下では、売上10倍はリスク10倍」と断言する木下社長を直撃した。
「GOOD&NEW」の何が効果的か
創業間もない頃、朝礼に「GOOD&NEW」と「クレド」を導入することにした。
当時は私とアルバイト3人の計4人だった。
「GOOD&NEW」は24時間以内に起きた「よかったこと(GOOD)」や「新しい発見(NEW)」を一人1分ずつ話して全員で共有し、拍手をする取り組みだ。
組織やチームの活性化、アイスブレイクなどを目的に、アメリカの教育学者ピーター・クライン氏によって開発された。
導入には理由があった。
毎朝4人で打合せをしていたが、私とAさん、私とBさん、私とCさんという「社長と各アルバイト」の一対一の関係になってしまうので、個人的に直接指示された業務はきちんとやるが、全体への指示には関心が薄く、自分以外の人への指示は聞いていないという問題があった。
たとえば、「今日はこんな注文が入るから気をつけてね」と言っても、「聞いていなかった」と言い出す。
「いや、あなたの目の前で言いましたよ。Aさんは聞いていましたよね」
「はい、聞いています」
「自分には関係ないと思ったので、聞いていませんでした」
こんな光景が日常茶飯事だったのだ。
「GOOD&NEW」の手順は次のとおりだ。
1.3〜5人のグループに分かれる
2.ボールなど手に持てるアイテムを誰か一人が持つ
3.ボールを持っている人が話す
4.話し終わったら話し手以外が拍手する
5.話していない人にボールを手渡す
6.全員が話すまで繰り返す
7.最後の人が「今日もよろしくお願いします!」と言って終了する
「GOOD&NEW」をやり始めると、3日くらいで社内の雰囲気が変わった。
それまで同僚に対する興味がみんな薄かったが、「GOOD&NEW」で情報共有すると、互いを仲間として認識し始めた。
今までは私から指示されたことだけをやっていたが、アルバイト同士で会話をするようになった。
「Aさん、この商品はどうなっていた?」
「それは昼に納品されるよ」
と質問や確認ができるようになり、ガラッと雰囲気が変わった。
私は、スタッフがコミュニケーションを図る仕掛けは、会社が準備すべきことだと気づいた。
「GOOD&NEW」には「何事もなかった日でも物事のよい面を見つける癖をつける」という目的もある。
当社の場合、24時間以内に起きた面白かったことを共有するネタ合戦のようになっていたが、スタッフ間のつながりも強くなった。
現在でも、朝礼の時間に全社員が6、7人のチームに分かれて「GOOD&NEW」を行っている。
朝礼のときにタイマーを使い、一人1分ずつ話し、みんなで拍手する。
最近では、多くの職場で人の動きが流動的だ。
あまり知らない人、初めて出会った人と即席のチームをつくって働くこともある。
そのような場合でも、「GOOD&NEW」をやってみると、コミュニケーションが取りやすくなる。