あるべくしてある存在
アウディのミドルクラスSUV「Q5」がマイナーチェンジ。広範にわたる改良は、このクルマにどのような進化をもたらしたのか? エンジンが刷新されたディーゼルモデル「40 TDIクワトロ」に試乗し、その出来栄えを確かめた。
エンジンを最新世代にアップデート
2代目となるアウディQ5が日本でデビューしたのは2017年秋のこと。約3年半ぶりと想定通りのタイミングで上陸したマイナーチェンジモデルでは、微に入り細に入り手が加えられている。
とりわけエクステリアデザインは、グラフィカルな変更が主とはいえ、前期型との差異は一目瞭然だ。グレードが「アドバンスト」と「Sライン」の2体系になったことに合わせて、双方での意匠差もより明快になった。内装はインフォテインメントが最新世代へとアップデートされ、モニターはタッチコントロール式の10.1インチへと拡大されている。
最新世代にアップデートされたのは搭載エンジンもまた然(しか)りだ。ガソリンの「EA888」、ディーゼルの「EA288evo」、ともに12Vのベルトドライブ・オルタネーター・スターター=BASを備えたマイルドハイブリッドシステムを採用している。回生エネルギーを小型リチウムイオンバッテリーに蓄え、発進時やトルクの細い低回転域での駆動アシスト、中高速域のコースティングや減速時のアイドリングストップの早期介入など、さまざまな場面でちょいちょいと手を差し伸べてくれる。アウディいわく、省燃費効果は燃料にして100km走行あたり0.3リッター程度というから、文字通り“すずめの涙”ではあるが、CAFE規制に苦しむ欧州勢にとっては血の一滴でもある。
Q5は全モデル四駆となるが、「クワトロ」フルタイム4WDシステムに変更はない。通常時はFF状態で走りつつ駆動状況を監視。後輪の駆動が必要な際にはクラッチをつなぎ、最大50%の駆動力配分を行う。高性能化と高効率化の両立をコンセプトとするアウディの「ultra」テクノロジーに沿って開発された縦置きレイアウト用オンデマンドシステムというわけだ。ちなみに、同時にマイナーチェンジを受けた「SQ5」はメカニカル式のフルタイム四駆を継承している。...