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マーベル最新作『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は「予備知識ゼロでも沼る家族の物語」工藤遥が考察

「アベンジャーズ」シリーズを始め、エンターテインメント史を塗り替える超大作を次々と世に送り出し、世界を席巻してきたマーベル・スタジオの最新作が遂に公開。マーベル作品の予備知識ゼロで楽しめるドラマチック・アクション超大作『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』が、7月25日(金)に劇場公開される。「マーベル沼にはまっている」という俳優の工藤遥に、その魅力と新作への期待について語ってもらった。

映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』予告編

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香港ディズニーランドで初めて見たグルートのグッズがきっかけに…「マーベル作品の魅力は共感性」

工藤遥(写真/片山よしお)

工藤遥(写真/片山よしお)

――「マーベル沼にはまっている」ということをお聞きしたのですが、工藤さんがマーベル(MCU/マーベル・シネマティック・ユニバース)作品を観るようになったきっかけは?

工藤遥 もともとディズニーが大好きで、ディズニーのキャラクターは相当知っているつもりだったのですが、実は、香港ディズニーランドに行った時に、見たことのない可愛いキャラクターのカチューシャがあって、気になって調べたらグルート(映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に登場する心優しい樹木型のヒューマノイド)でした。それでまず、ディズニープラスでグルートの短編アニメーション・シリーズ『アイ・アム・グルート』を観始めて、そうして、MCUの存在を知りました。とんでもない大きな沼を見つけたと思いましたね(笑)。その後、1作目の『アイアンマン』から映画と配信ドラマを観続けています。

工藤遥(写真/片山よしお)

工藤遥(写真/片山よしお)

――じゃあグルートが一番好きですか?

工藤遥 今はハルク推しです(笑)。『インクレディブル・ハルク』でこんなにも悲しい運命を背負っているんだと。マーベル作品の魅力は高い共感性だと思うんです。『アイアンマン』を観るまで、主人公は“生まれた時からヒーロー”みたいな話かなと思っていたのですが、むしろヒーローにならないといけない、戦わないといけない運命を背負うことになった人たちのヒューマンドラマですよね。だから感情移入がしやすいし、応援したくなる。特にハルクは、その気持ちになりました。もちろん他のマーベルヒーローもヴィランも好きです。あと人間ドラマとしても見応えがあって、マーベル・スタジオ作品で俳優のことを知って、そこからその俳優が出演している他の映画も観るみたいなことも多くなりました。

工藤遥(写真/片山よしお)

工藤遥(写真/片山よしお)

――そしてマーベル作品と言えば“アベンジャーズ”です。工藤さんもアイドルグループで活動し、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(テレビ朝日系)にも出演していました。チームとしての活動経験がある工藤さんにとって、アベンジャーズはどのように映りましたか?

工藤遥 (初代アベンジャーズの)キャプテン・アメリカは、他のメンバーに指示出しするシーンで「自分にはできないこと」をできる人に頼んでいました。例えば、彼は空を飛べないから地上で戦う、空中戦は(空を飛べる)アイアンマンたちに任せる。アイドル時代もそうだし、俳優としても日々感じるのですが、映画やドラマ制作も集団作業です。皆で何かやる時に自分ができることを探す、逆に自分ができないことは仲間に頼って、リスペクトすることはとても大事なことだと思いました。だからキャプテン・アメリカのあのシーンにはすごく頷きましたね。あとブラック・ウィドウは、特殊なパワーを持っていない上に、他のヒーローとの体格差もあって、それでも互角に活躍している姿に憧れちゃいます。

最新作はマーベルヒーローたちの原点の物語 予告編からも“今までのMCUを知らなくても大丈夫”感がある

工藤遥(写真/片山よしお)

工藤遥(写真/片山よしお)

――MCUの1つの大きな区切りである『アベンジャーズ/エンドゲーム』についてはどうですか?

工藤遥 実はこの作品が劇場公開された時、まだMCUにはまっていなかったので、映画館で観ていないんです。それをすごく後悔していて、IMAXでリバイバル上映して欲しいと何度思ったことか(笑)。ただ家で観たからこそ良かった面もあって、周りを気にせず声を出したり泣いたり、衝撃的なシーンは一時停止して、受け止める時間を作ったりもしました(笑)。マーベル作品はアクションもすごいし、感情が揺さぶられます。

 ただ『エンドゲーム』が1つの頂点でもあっただけに、その後マーベル作品から離れちゃった人も周りにはいたんですよ。でも私は、「それらの作品がきっと、もっと大きなイベントにまたつながるぞ! 全部が伏線になる!」と思ってずっと離脱することなく追っかけ続けてきました。一度マーベル作品から離れてしまった仲間たちが、いつかまた戻ってくる日を心のどこかで願っていたのかもしれません(笑)。

映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

――今夏『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』がやってきます。

工藤遥 予告編を観てワクワクしています。それに人におすすめしやすい作品でもあるなと思いました。さっき言ったことと矛盾するのですが、最近のMCUを追いかけていなくても楽しめるんじゃないかなって。というのも今までのマーベル作品の延長ではなく、全く別のアクション超大作って感じがして、アベンジャーズの影を出していない。マーベルのロゴデザインも違うし、“マーベル作品といえばアベンジャーズ”という固定概念を外している。だから「今までのマーベル作品やアベンジャーズを知らなくても大丈夫ですよ」というのを感じました。ファンの方はもちろん、今までマーベル作品を観たことのない人たちにもおすすめしたいです。

 それに実は、私も過去の『ファンタスティック・フォー』を観ていなくて…観るかどうか何度も迷ったのですが、私のファンタスティック4デビューは『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』にしたい!と思って、あえて観ないようにしていたんです。今回は全く別の物語だと聞いたので、今、いちから入れる自分に「よくやった!」と言いたいです(笑)。

映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

――副題も「ファースト・ステップ(初めの一歩)」なのでここから始まるよ、とうたっているわけですから。

工藤遥 予告編を観る限り、ファンタスティック4たちがヒーローとして既に世間から愛されている世界というのもいいですよね。アベンジャーズでは、戦いで街が壊れて巻き添えも出てヒーローたちがバッシングを受けるリアルな描写もあるから。あともともとスーパー戦隊でもブルーの色が好きだというのもあって(笑)、ファンタスティック4のブルーのコスチュームも気に入っています。世界観も楽しくておしゃれです。

シルバーサーファー(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

シルバーサーファー(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

――そして、この楽しい世界に「ギャラクタス」という強大な敵が現れます。

工藤遥 「惑星を食い尽くす」なんて、サノス(2012年公開の映画『アベンジャーズ』に登場したヴィラン)の「銀河の半分の命を消してやる」級に無茶なことを言いますよね(笑)。こんなすごい敵に4人でどう立ち向かうんだろう…。しかもこの“4人が家族”というのもポイントです。アベンジャーズも、ガーディアンズもある意味、疑似家族ですが、今回は本当の家族ですよね。
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ヒーローである前に家族の物語だからこそ共感も…「『ドゥームズデイ』ともリンクし考察と妄想が膨らむ」

スー・ストーム/インビジブル・ウーマン(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

スー・ストーム/インビジブル・ウーマン(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

――同じ集団ヒーローでも、チームヒーローと家族ヒーローは何が違うと思いますか?

工藤遥 チームはあるミッションを達成するために集まった同志ですよね。だからその志を達成するために「チームの誰かが犠牲になってもしょうがない」という覚悟があると思うんです。一方、家族はそうもいかない。勝手な予測ですが、「人類と家族とどっちが大事だ」といった選択をしなきゃいけないエモーショナルな場面もあるんじゃないかな。劇場で泣きそうです。以前、映画を観て泣きすぎてコンタクトレンズを無くしちゃったので、今回は眼鏡で観に行きます(笑)。

ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

ジョニー・ストーム/ヒューマン・トーチ(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

―――4人の中では、どのヒーローに注目ですか?

工藤遥 能力的には、自身の身体を透明化させたり、目に見えないエネルギーを操ってフォース・フィールドを形成したりできるスー・ストーム(インビジブル・ウーマン)ですかね。ただ応援したくなるのは、炎を操り高速で空を飛べるジョニー・ストーム(ヒューマン・トーチ)かな。予告編では、ジョニーが弟感ある末っ子気質を出していました。私も弟がいるので、まさにスーの気持ちで「ジョニーがんばれ」と思いました。

シルバーサーファー(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

シルバーサーファー(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

 あとシルバーサーファー(全身が銀色に輝き、白銀のボードに乗って驚異的なスピードで宇宙を駆け巡る謎の存在)にも注目しています。マーベル・コミックスに詳しい友人から、「コミックスだと男性版サーファーがメジャーだけど、映画では女性版が登場する」と聞きました。ここに「何か意味があるのかな?」と思っちゃいますね。

ハービー(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

ハービー(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

 そしてキュートなハービー(チームのミッションをサポートする高性能ロボット)。素直にかわいいなと。私がグルートのグッズからマーベル沼にはまったように、こういうキュートなキャラクターがグッズになって人気が出ると、それがマーベル作品の“布教”に繋がるかもしれません(笑)お気に入りのキャラクターを見つけて推し活するのもいいですよね。

ベン・グリム/ザ・シング(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

ベン・グリム/ザ・シング(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

――映画単体として『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』は楽しめそうですが、マーベル沼にはまった工藤さんとして本作から来年公開予定の『アベンジャーズ:ドゥームズデイ(原題)』への繋がりを、どのように期待していますか?

工藤遥 『アベンジャーズ/エンドゲーム』以降、さまざまなヒーローがデビューしていますよね。そのヒーローたちが集結し、ヒーロー同士が組み合わさった時に、どんなドラマが生まれるのか楽しみです。相性の良いヒーロー同士が組むのではなく、馬が合わない同士が手を組む方がドラマとしては面白そう。例えば、エレーナ(『サンダーボルツ*』に登場)とスーがバチバチとか(笑)。

リード・リチャーズ/ミスター・ファンタスティック(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

リード・リチャーズ/ミスター・ファンタスティック(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

 それと海外の記事で読んだのですが、「ペドロ・パスカルがリード・リチャーズ(ミスター・ファンタスティック)を演じるには少し老けている」と指摘するファンの声もあって。「いやいやそうじゃなくて、これはきっとドクター・ドゥーム(悪の科学者)を演じるロバート・ダウニーJr.と年齢を合わせるためのキャスティングだったんじゃないかな」と思っています。マーベル・コミックスではドゥームとリードは同世代という設定なので。そういった考察と妄想の答えあわせを、早く映画館でしたいです(笑)。

インタビューを終えて…

工藤遥(写真/片山よしお)

工藤遥(写真/片山よしお)

 実は工藤さんのマーベル愛と考察が素晴らしくて、かなりマニアックな対談になりました。ちなみに一番好きなアベンジャーズ映画は『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』。最も好きなヴィランはジモ(映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』で、バッキー・バーンズを追い続ける謎の男として初登場)。

工藤遥(写真/片山よしお)

工藤遥(写真/片山よしお)

 また、『スター・ウォーズ セレブレーション ジャパン 2025』にオスカー・アイザックが欠席したのは、ムーンナイトが『アベンジャーズ:ドゥームズデイ(原題)』か『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ(原題)』に出るからなのでは…と予想しているそうです。これだけでも工藤さんのマーベル沼っぷりがわかるかと思います。そんな工藤さんは、やはり今作で「マーベル好きはもちろん、今までマーベル作品を観たことのない友人にも薦めたい」と言っていました。

工藤遥(写真/片山よしお)

工藤遥(写真/片山よしお)

 やはり今作がファースト・ステップ(最初の一歩)とうたっている通り、「ここからマーベル作品を見始めてもOK、少しMCUを休んでいた人も再びここから足を踏み入れてもいい、そういう作品になっていると思う、と。だからどんどんまた皆をここからMCUにはまらせて、仲間にしていきたい」。皆さんも今作で、マーベル作品へのファースト・ステップを踏み出してみませんか? そして「MCUってやっぱりいいな!」と思ったら、工藤さんと一緒に『アベンジャーズ:ドゥームズディ(原題)』に向けてジャンプしましょう!

(文/杉山すぴ豊 写真/片山よしお)
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映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』INFORMATION

  • 映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

    映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

▼映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』あらすじ
 宇宙ミッション中の事故で特殊能力を得た4人のヒーローチームは、その力と正義感で人々を救い、“ファンタスティック4”と呼ばれている。世界中で愛され、強い絆で結ばれた彼ら“家族”には、間もなく“新たな命”も加わろうとしていた。そんな中、惑星を食い尽くす規格外の敵“宇宙神ギャラクタス”の脅威が地球に迫る。滅亡へのカウントダウンが進む中、1人の人間としての葛藤を抱えながらも、彼らはヒーローとして立ち向かう。いま、全人類の運命は、この4人に託された──。

【公開日】2025年7月25日(金)
【監督】マット・シャクマン
【キャスト】ペドロ・パスカル、ヴァネッサ・カービー、ジョセフ・クイン、エボン・モス=バクラック ほか
【日本版声優】子安武人、坂本真綾、林勇、岩崎正寛、楠大典、上田麗奈
【原題】『The Fantastic Four: First Steps』
【コピーライト】(C)2025 20th Century Studios/(C)and 2025 MARVEL

映画『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』予告編(吹替版)

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工藤遥(くどう はるか)

Profile 工藤遥(くどう はるか)

俳優。1999年10月27日生まれ、埼玉県出身。A型.。
2018年より俳優活動をスタート。映画『のぼる小寺さん』で初主演を務める。その後も、映画『君は放課後インソムニア』やドラマ『若草物語-恋する姉妹と恋せぬ私-』(日本テレビ系)などに出演。現在は、映画『この夏の星を見る』とドラマ『こんばんは、朝山家です。』(テレビ朝日系)に出演中。

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杉山すぴ豊さん

Profile 杉山すぴ豊さん

アメキャラ系ライターの肩書でアメコミを原作とした映画の紹介をテレビ、雑誌、WEB、劇場パンフレット等で展開。『東京コミコン』を始め、アメコミの映画関連イベントのMCも手掛けている。

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