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(更新: ORICON NEWS

月間1,000万PV超えの人気サイト「地球の歩き方GOOD LUCK TRIP」が海外の日本旅行関心層から支持されている理由とは

外国人による訪日旅行が増えている。2024年の1年間でも過去最高の3,600万人を超え、増加の勢いが顕著だ。

2024年と2023年の訪日外客数

2024年と2023年の訪日外客数

韓国、中国、台湾、香港など東アジアの国・地域が数としては上位を占めるが、世界の様々な国の人が訪日旅行を楽しんでいる。今、そんな多くの訪日外国人客に利用されているオンラインメディアがある。訪日外国人向け多言語旅行情報サイト「地球の歩き方GOOD LUCK TRIP」だ。

訪日外国人向け多言語旅行情報サイト「地球の歩き方GOOD LUCK TRIP」

訪日外国人向け多言語旅行情報サイト「地球の歩き方GOOD LUCK TRIP」

日本の皆さんもよく知る「地球の歩き方」が運営する訪日外国人向け旅行情報サイトで、現在月間PVは1,000万を超える。そこで、今回はGOOD LUCK TRIPのディレクター山崎宏之さんに訪日外国人客の日本に対する興味関心ごとや、それに応えるメディアの作り方について話を聞いた。

株式会社地球の歩き方 山崎宏之さん

株式会社地球の歩き方 山崎宏之さん

外国人旅行客の多くを占める繁体字圏の国々。求めるのは日本人目線の情報

現在、GOOD LUCK TRIPでは中国語繁体字、簡体字、韓国語、英語、タイ語、そして日本語の6つの言語に対応している。繁体字、簡体字はともに中国語だが、繁体字は主に台湾、香港などの地域で、簡体字は中国大陸やシンガポール、マレーシアなどで使われている文字だ。

山崎氏
「ユーザーの内訳は、訪日外国人の割合と同様に、台湾や香港など繁体字圏の方が最も多い。
これらの方は距離も近く、LCCも充実しているので何度もリピートしている方が多いのが特徴です。しかも香港や台湾は日本の地方都市に直通の飛行機が多く、台湾などは20を超える空港に直行便があります。そこをゲートウェイにして、さらにその先の地方まで足を延ばすスタイルが一般的です。一回の滞在期間は短いことが多いですが、その都度違うところをめぐることもあれば、気に入った土地を見つけると、季節を変えて訪れたりすることもあります。」

そうなると、当然必要とする情報も、いわゆる定番の観光名所といったものではなくなってくる。

日本の主要な観光名所を紹介している「地球の歩き方GOOD LUCK TRIP」

日本の主要な観光名所を紹介している「地球の歩き方GOOD LUCK TRIP」

山崎氏
「皆さん、ディープな日本の情報を求めています。実のところ外国人に受けるだろうと狙った情報が、外国人の心に刺さらないことがあります。きっと外国人はこれが喜ぶに違いない、という発信側の思い込みによる“外国人目線”に興ざめしてしまうのです。そもそも外国人とひと括りにできないうえに、興味関心は多様化しています。結局、興味関心は人それぞれというのが現実です。逆に国・地域に関わらず共通して受けるのは日本人が長く愛してきたものや親しんできたもの、あるいは日本人が今注目しているモノ・コトの情報だったりします。つまり外国人旅行者が求めているものは、ある意味で“日本人目線”なんです。実際、GOOD LUCK TRIPが多くの外国人旅行客に愛用されているのも、ローカルの目線にこだわっていることがひとつの理由だと感じています。」

そんな外国人旅行客の意識は、昨年11月に行われた台湾最大の旅行博「台北国際旅行博」でも垣間見られた。

「台北国際旅行博」における調査の様子

「台北国際旅行博」における調査の様子

山崎氏
「台北国際旅行博には毎回ブースを出展しているのですが、今回、会場に訪れた1,162人にアンケート調査で『最も読みたい記事はどのようなものか』を質問したところ、『日本人に長く愛されてきた場所や文化についての記事』が49.3%と約半数を占めました。次いで多いのも34.1%があげた『日本人に人気のモノやコトについて紹介した記事』で、『台湾人旅行者目線のレポート記事』は1割にも達していません。見事に日本人目線の情報が求められていることを示す結果となりました。」

実際に彼らは日本のことを日本人のように知り、日本人と同じように楽しんでいる。

山崎氏
「ブースに訪れた台湾の方に、日本でやったことがあることと、やってみたいこともそれぞれ投票を募りました。2,000件以上の投票があったんですが、やったことがあることとして非常に多かったのが御朱印集めです。寺社仏閣をめぐって、御朱印を集めるというのは日本人でも寺社仏閣巡りがかなり好きな人の楽しみ方だと思うのですが、台湾の旅行者が既にやったことがある楽しみ方として断トツに多いことに驚きました。」

さらに旅行の仕方も変わってきている。

「レンタカーを借りてドライブする外国人旅行客が年々増えています。旅行先が地方の様々な地域に広がっていますが、車がないと行けないようなスポットが多いためです。また観光施設が16時など早い時間に閉まってしまううえに、そこから移動できる公共交通機関の運行本数が限られていて効率よく回れない、といった声も聞かれます。このあたりも旅行スタイルが日本人と同じようになってきてることの現れでしょうね。」

こういった日本人のように旅を楽しむ傾向は日本によく来る東アジアの旅行者だけの傾向ではない。欧米からの訪日客にも共通した意識だ。

山崎氏
「欧米の方は頻繁に来れる距離ではありませんので訪日の際には比較的長期滞在されて、一度の旅行で行くべきところに行くという感じです。東京、名古屋、大阪といういわゆるゴールデンルートを旅する旅行者も多いですね。それでも、求めるのは日本が世界に誇るような観光スポットの情報だけでなく、日本人が楽しんでいるスポットの情報です。日本人にとって何がホットなのかをとても知りたがります。」

台湾限定の冊子

台湾限定で冊子を活用した情報発信も行っている

関心を持って情報を検索してきた人のニーズに応えつつ、プラスアルファを届けるGOOD LUCK TRIP

では、訪日客はそのような日本の情報をどうやって探すのかというと、そこは多くの日本人と同じだ。

山崎氏
「外国人旅行者が情報を自ら手に入れる方法としては一部の国・地域を除き、Google検索が最も多いです。ですので、私たちは、Google検索で能動的に日本の情報を知ろうとする外国人の方がGOOD LUCK TRIPに出会うきっかけになるようにSEO対策に力を入れています。例えば台湾から、47都道府県名のどの地名を検索しても検索順位の上位になっていますし、『東京 グルメ』などの複合的なキーワードで検索しても1位です。その他、東京の交通や手土産など、外国人が日本を調べるときの鉄板のキーワードで上位に表示されるようにコンテンツを作っています。」
そうしてGOOD LUCK TRIPと出会った人には、まずは記事を通じてニーズに応える。ただし、それだけで終わらない。

山崎氏
「自ら情報を検索する人は、目的の情報を得ることができればそこで、ミッション・コンプリートです。それだけの情報をGOOD LUCK TRIPは提供しています。ですが、せっかくGOOD LUCK TRIPと出会っていただいた人たちですから、プラスアルファを提供したい、考えもしなかった日本の情報に触れてもらって、新たな興味関心を呼び起こしたい。そして日本のことをもっと知って、度々日本を訪れるような日本のファンになってもらいたいというのが私たちの想いです。」

その想いで作られたGOOD LUCK TRIPは、単なる訪日旅行の情報サイトではなく、日本の文化や楽しみ方を読んで知識を深められるエンタメメディアになっている。

山崎氏
「日本人目線というお話をしましたが、日本人が読んで面白いと思うものを作っています。それが外国人にとっても面白いものになるからです。例えばGOOD LUCK TRIPの一つの特徴として様々な分野で造詣が深いライター陣で記事を作っています。今年の11月には、よりマニアックな内容にこだわった『偏愛トラベル』という特集もスタートしました。ある一つのテーマに強い愛情と知識を持つ方に「偏愛ガイド」として登場いただき、そのテーマに関する楽しみ方や、日本全国から厳選したスポットを教えていただくというものです。第一段は、「駅弁」「ダムカレー」「ご当地スーパーマーケット」「御朱印」「スナック」「温泉ビューティー」の6テーマですが、テーマからしてマニアックなことがわかるかと思います。」

さらにGOOD LUCK TRIPが新たなコンテンツとして育てようとしているのが「●●+one」という企画。

新たなコンテンツを取引先に説明する山崎氏

新たなコンテンツを取引先に説明する山崎氏

山崎氏
「こちらもスタートしたばかりですが、定番スポットだけでなく、その周辺にある魅力も楽しみませんかという提案型のコンテンツです。まず『高尾山+one』という企画で展開しています。高尾山は世界一登山される山としてギネスにも登録されているほど人気の山です。しかし、東京都心からアクセスが良いだけに、多くの方が登山したらまっすぐ都心に戻ってしまいます。それではもったいない。高尾山の周辺の多摩地域にも面白いところはたくさんありますから。こだわりのクラフトビールを飲んだり、ユニークな工場見学を楽しんだり、あるいは、日本の伝統文化を体験できる施設を堪能したり。そういったプラスワン要素をどんどん紹介していきたいと考えています。」

受け手だけでなく発信者にも有用なGOOD LUCK TRIPが訪日旅行の進化を支える

「調べる」だけでなく「読んで面白い」と思わせるエンタメメディアであることで、GOOD LUCK TRIPは情報の受け手である外国人旅行者だけでなく、情報を届けたい企業や自治体などにとっても有用なメディアとなっている。

オリコンに来社して取材を受けてくれた山崎氏

オリコンに来社して取材を受けてくれた山崎氏

山崎氏
「GOOD LUCK TRIPには、興味関心をもつ外国人が検索を通じて集まってきます。これは企業や自治体の方にとっては、“お客さま付きの舞台”というイメージだと考えています。その舞台の上に立って、外国人に伝えたいものを発信していただきたいです。自前で情報発信を行う場合、多言語化が必要ですし、狙ったとおりのキーワードから検索して辿り着いてもらえるかというSEOの課題がありますが、ここならそのどちらも解決できます。しかも皆さんが様々な発信をそこでしていただけると、情報がより多様化して読み手である旅行者にとって旅がさらに魅力的になるはずです。」

旅が面白くなれば訪日旅行はより盛り上がり、迎える自治体や企業の活況にもつながる。国もインバウンドを推進しており、GOOD LUCK TRIPの存在価値はますます高まりそうだ。

山崎氏
「政府は、2030年までに外国人旅行者数を6,000万人まで増加させる目標を掲げています。そのためにはリピーターを増やしていかないといけませんし、実際に増えてくるでしょう。そうなると、外国人旅行者が求める情報のレベルもどんどん上がってきます。日本についての情報も、より深く、よりマニアックなものが求められるようになるはずです。GOOD LUCK TRIPはその伴走者のような存在だと思っています。」

外国人が知るのは、日本が持つ魅力のほんの一部に過ぎない。日本の魅力が伝わることで、日本を愛する外国人が増えることは間違いない。さらに、日本の文化を理解する外国人も増え、日本に来た際にその文化や習慣を大切にする人も増えるだろう。外国人旅行客のマナー向上にもつながり、旅行客と日本人のより良い関係もできていくのではないだろうか。GOOD LUCK TRIPがその実現に向けた一翼を担ってくれるはずだ。

「地球の歩き方GOOD LUCK TRIP」言語別TOPページ

中国語繁体字版
https://www.gltjp.com/(外部サイト)

中国語簡体字版
https://www.gltjp.com/zh-hans/(外部サイト)

英語版
https://www.gltjp.com/en/(外部サイト)

日本語版
https://www.gltjp.com/ja/(外部サイト)
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