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北川景子『思わず涙!衝撃だけど感動もあって……胸に秘める思い☆』
新鮮だった!? 連続ドラマとは違う謎&トリック
北川連続ドラマでは1時間で謎を解いてきましたが、映画では2時間かけて解いていくので、謎自体もグレードアップしていると思いますし、ロケーションも東京だけでなく沖縄やシンガポールで撮影しているのでスケールアップしています。出演者の方々も豪華ですし、いろいろなところがスケールアップして帰ってきたなと。
──たしかに、かなりスケール感アップしていますね。以前から映画化というお話はあったんでしょうか?
北川続編ができたらいいね、という話は現場でよく出ていましたし、櫻井(翔)さんは「いつか映画になったら、それほど嬉しいことはないよね」と話していたことがあったそうなので、映画化が決まったときは「嬉しいけど……ホントに!?」という感じでびっくりでしたね。
──「続編」についての会話が自然と出てくるということは、それだけいい現場だったという証ですね。
北川そうなんです。監督もスタッフもキャストも、みんな和気あいあいとしていて、楽しい現場でした。ロケをしていても、椎名(桔平)さんは小さな子どもたちに「風祭?!」って呼び捨てにされていたり(笑)、私も「麗子お嬢様〜」って呼んでいただいたり、キャラクターがすごく浸透しているんだなって。そんなふうに作品を応援してくださるファンの方の声は1話の放送の頃から感じていました。だからこそ「続編になったらいいね」というファンのみなさんの期待に応えたいという思いが強かったと思うんですよね。
──その期待に応えての映画化。台本を読んだときの感想も聞かせてください。
北川私(刑事としての麗子)は事件の現場に出ているけれど、麗子も上司の風祭(椎名)さんも謎が解けないですから(笑)、宝生家に謎を持ち帰って、私から話を聞いて影山(櫻井)が謎を解いていくというのがいつものパターン。でも、今回はプライベートの旅行の最中に事件が起きます。影山と一緒にいるときなので、麗子お嬢様と影山がタッグを組んで謎を解いていく。その設定は連続ドラマと違って新鮮でした。謎もトリックもより本格的になっています。
──台本を読みながら犯人は推理できましたか?
北川それが、ぜんぜん分からなくて「えっ、まさか!?」って衝撃でした。でも、衝撃だけど感動もあって……。完成した映画を観たときは泣いちゃいましたね。
コミカルだけどガサツではなくキュートに
北川連続ドラマのときから気をつけていることなんですが、振りきって演じることですね。驚くリアクションとか、(毒舌を吐かれたときの)衝撃のリアクションとか、怒っている顔をアニメのように演じるというか。怒っているんだな、悲しんでいるんだなというのがひと目で分かるように、顔の表情は大きくするように気をつけていました。あと、私の想像するお嬢様って、おしとやかで歩幅も狭くて、時間がゆっくりと動いているような……それが本当のお嬢様なのかなと思っていたんです。けれど、原作と台本を読ませていただいたときに、お嬢様だけれどお転婆な一面があったり、怒ったときは大股で歩いちゃったり、そういうところが可愛いと思ったので、動きや表情はコミカルにアニメーションっぽく、かつガサツではなくキュートに見えるように演じていました。
──そういうコメディのお芝居は一般的に難しいと言われています。やはり難しいですか?
北川たぶん桔平さんもそうだと思うんですが、どの辺まで振りきっていいのか……という振りきり方の度合いが難しかったです。1話完結のオンエア後であれば、(視聴者からの)良かったとかやり過ぎだとか、何かしら反響を踏まえて次の演じ方を考えられますが、1話は手探り状態。もう少しやった方がいいのかやり過ぎなのか、そのさじ加減が難しくて、私と桔平さんは探り探りでしたね。
──何か参考にしたものはあったんですか?
北川監督やプロデューサに何かコメディ作品を観たほうがいいのか聞いたんですが、「独自の世界観を作りたい」というお返事でした。『謎解き〜』らしさのひとつとして、文字やイラストが映像に加わります。土方監督からは「この辺に“クビ!”っていう文字が落ちてくる予定だから。大きさはこのくらい」という指示があって、とにかく想像力の必要な現場でした(笑)。
──現場といえば、今回の舞台は豪華客船。アジア最大級の客船スーパースター・ヴァーゴで撮影されたんですよね?
北川そうなんです、実際に宿泊しながらの撮影でした。私は10日間、櫻井さんも(仕事の都合で)途中抜けたりもありましたが、5〜6日はいらっしゃったと思います。スーパースター・ヴァーゴは13階建てで宿泊の部屋のほかにレストランやスパ、カジノ、バー、カラオケ……なんでもあるんです! みなさん撮影の合間に思い思いの場所で楽しんでいたみたいですね。私も撮影の合間にレストランやスパに行ったりして、桜庭ななみちゃんとどこのスパがよかったよ〜とか話をしたり。船の旅も初めて、豪華客船も初めてだったこともあって、半分バケーションのような感じというか、日本ではなかなか感じられない開放感がありました。
──映画を観て、船旅したくなりました! また別の機会に豪華客船で旅をするとしたら、どこに行きたいですか?
北川今回はシンガポールへの旅、アジアの旅だったので、次はヨーロッパとかいいですね。というのは、この映画で共演させてもらった(宮沢)りえさんからヨーロッパの船旅話を聞いて、いいな〜と思ったんですよね。なので、次の船旅はヨーロッパで!
(文:新谷里映/撮り下ろし写真:逢坂 聡)
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・『映画 謎解きはディナーのあとで』公式サイト