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坂東工の“アメリカ週6日ワゴン暮らし” 作品作りの原点となる出会いと経験があった【バチェラー連載特別編】

『バチェラー』、『バチェロレッテ』彼らの幸せが僕の幸せになっている

――続いて、坂東さんのアメリカでの体験を聞かせていただけますか。

坂東19歳のときに初めてニューヨークに行ったんですよ。そのときに衝撃的な舞台を観て、いつかこんな街に住んでみたいと思って。当時はおぼろげながらロードノベルみたいなものを書く物書きになりたかった。そこで、大学を卒業してすぐにアメリカに行きました。でも行って半年間は、日本人コミュニティに居座ってしまって。英語を喋ることもなく、日系の居酒屋でだべっておしまいみたいな生活を半年間続けていたのですが、これでは駄目だと思いニューヨークを捨てて西海岸サンディエゴに移りました。そこで車を買って旅を始めた。その旅でネイティブアメリカンと偶然出会い、彼と生活をするようになりました。実はその時にゼロから物を作るということを教えてもらったんです。彼はトレーラーハウスに1人で住んでいました。彼もアーティストの1人でジュエリー、革細工、陶器を作ったりすることもできる。すごく無口な人ながらハンティングもするし、採掘もするし、肉もさばいて食べて、そのあとの皮をなめして革にする。衝撃的でしたよね。僕は彼について行かせてもらいました。

――一緒にトレーラーハウスに住んでいたんですか?

坂東僕はワゴンを買って、中の3席を捨てて荷物を全部積み込みました。1週間のうち6日間は車中で寝て、1日はモーテルに行ってシャワーを浴びるという生活でした。
――そのときの生活が今の価値観の原点になっているのでしょうか。

坂東それはあるんじゃないかな。すごくプリミティブな体験をしました。僕の苦手なものは完成度の高いものとか、精密にできているもの。もっとワイルドな方が僕にとっての真実に近いのかなと思っているんです。皮を剥いだときって正方形にはなっていない。尾っぽのところとか、形がぐちゃぐちゃになっているわけですよ。そういうところがもう愛おしくてしょうがないといった感覚なんです。何か原始的な方が僕には合っているなという気がします。

――これまでバチェラー・バチェロレッテで本当にさまざまな人の人生を見届けてきたと思います。その中で影響を受けた瞬間、印象的だった瞬間はありますか。

坂東影響を受けたかどうかは置いておいて。やっぱり、初めて出会う瞬間っていいんですよ。これから旅が始まって、最終的には1人の人を選んでいく中で、いろいろなことが起きるじゃないですか。はじめは、本当にみなさんがド緊張しているんです。ド緊張しているけれども一歩前に踏み出そうとする。その姿を見たときに、ビリビリと電気が走ります。この人のために、僕の何ヶ月間を使ってしっかりサポートしていこうという気分になるんですよ。その瞬間から僕はちょっと人格が変わるかもしれないですね。
――ホストとしての一面を見せるということですね。

坂東そういうことになると思います。僕の中にはいろいろな顔がありますが、『バチェラー』シリーズでは最後の瞬間まで集中して「ここではホストだ」という気持ちになるんです。スイッチを入れて、全力で見守っていく状態が2〜3ヶ月続いたときに、人のことを応援できるようになるんです。人の喜びを自分のことのように思える。それって人間にとって素晴らしいことだと思うんですよ。僕は自分がそんなことを感じる人間ではないと思っていたけれど、これって多分影響を受けて我が事として捉え、幸せを感じているんだなと。彼らの幸せが僕の幸せになっているということは影響を受けているということなのかもしれませんね。

――今後の仕事で挑戦したいことはありますか。

坂東ゆっくり休んで、身体を緩ませたい。実は僕、休んでいないんですよ。一切の休みがなくて趣味というものを持ったことがないんです。だけど周りを見てみると、みんなすごく楽しそうに海に行ったりゴルフをやったりしているじゃないですか。だから僕もちょっとやってみようかと思っています。たぶん、余裕が生まれてきたんでしょうね。僕の中では結構前向きな決断です。
――最後に読者の方に一言メッセージをお願いします。

坂東いろいろな側面がある私でございますが、出会ったときには普通に接していただければと思います。ただの普通のおっさんでございます。なので特別視せずに、手でも振ってください。僕も手を振り返します。皆さんのエネルギーを見せてください。お待ちしています。

(取材・文:Nana Numoto)

インタビューの模様

坂東工が一問一答に挑戦!

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