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「ガリガリでカッサカサ…」瀕死の子猫を救った“逝くな!”の声、回復後のフワフワぶりに感激
取り壊し直前の建物から猫たちをレスキュー、「彼岸から引き戻した」子猫
「すでに、その前日には4匹の子猫が息を引き取っていたようです。この日に保護された子猫も、本当に死ぬ寸前の状態でした」
そんな瀕死の子猫たちを保護し、車で事務所へと移動しながら応急処置を行う。目が塞がり失明の恐れがあるため、目薬を差して目の周りを消毒。なかでもとくに危険な状態だったのが、1匹の茶虎の子猫だ。
「あまりにガリガリで軽く、毛はカッサカサに乾いていて…。正直、死んでいるようにしか見えませんでした。呼吸も浅く、鳴く力もなく、明らかに危険な状態。とにかく、『まだ逝くな! 逝かないで!』と声をかけ続け、ブドウ糖を飲ませて点滴もして。万が一肺に入ると死んでしまうため、ミルクはカテーテルで飲ませなくてはなりません。そのため、そのまま私が預かることになりました」
これらの処置がなければ、「確実に三途の川を渡っていた」と思われた瀕死の子猫。代表の寝ずの看護の甲斐もあり、翌日にはなんと奇跡の復活を遂げた。『ねこけん』ブログには、「代表が彼岸から子猫を鷲づかんで引き戻した」と綴られ、さらには元気なおしっことうんちの様子も載せられている。
瀕死から奇跡の復活、『ミラクル太郎』の生命力
「本当に、奇跡の子と言えると思います。あの危険な状態から回復できた、それだけ生命力が強かったのだと思いますし、強運なのだと感じます」
代表の睡眠時間を大幅に奪いながらも、その分、元気をチャージしていく『ミラクル太郎』。これまでも、子猫らしく遊んだり、甘えたり、飛び跳ねたりしたかっただろう。だが、『ミラクル太郎』たちがいた場所は、そんなことを許すような環境ではなかった。今は、やっと安心して、思う存分たっぷり甘えることができるようになった。
離乳食を自分から食べてくれないという困った側面もありながら、日に日に力強く成長していく『ミラクル太郎』。その後は、子猫たちをお世話している“キンダガーデン”に預けられ、仲間たちとともに元気に過ごしているという。
この多頭飼育崩壊の現場から保護された猫は、もうすぐ全頭の譲渡が決まるそうだ。1匹でも多くの猫たちが幸せになれるように、今日も『ねこけん』の活動は続いていく。
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