アニメ&ゲーム カテゴリ
ORICON NEWS

藍井エイルの“エペ熱”語り 『Apex Legends』の魅力と伝説のマッチを振り返る

この記事は、LINE初の総合エンタメメディア「Fanthology!」とオリコンNewSの共同企画です。
⇒この記事をオリジナルページで読む(2月15日掲載)

藍井エイル

子どもの頃からゲームに慣れ親しみ、「ゲームが一番好きな趣味」と話すほど現在進行系でゲームにハマり続けている藍井エイルさん。今回のインタビューでは、藍井さんがその魅力にとりつかれているバトルロイヤル形式の人気FPS(ファーストパーソン・シューティングゲームの略称)『Apex Legends』(エーペックスレジェンズ)について、ハマるまでの過程やプレイスタイル、ゲーミング環境までたっぷり語っていただきました。

撮影:田中達晃(Pash) 取材・文:遠藤政樹

紆余曲折の『Apex』ライフ 一度離脱も“戦線復帰”

――最近は『Apex Legends』にハマっているそうですが、初めてプレイしたきっかけから教えてください。
シーズン2(2019年7月スタート)のときに友達に誘われてやったのが最初ですね。
『Apex Legends』
エーペックスレジェンズ

Respawn Entertainmentが開発し、2019年2月にエレクトロニック・アーツより配信開始されたバトルロイヤルゲーム。プレイヤーが「レジェンド」と呼ばれる異なる能力を持ったキャラクターを選択し、3人1チームとなって、60人計20チームで対戦するのが基本。徐々に収縮するフィールドを探索して武器やアイテムを回収しつつ敵チームを倒し、最後まで生き残ったチームが勝利となる。
――プレイするのを一時期やめていたこともあったそうですね。
そのときはただ走っているだけになってしまって(苦笑)。ずっと円(エリア)の外にい続けて、「安地」(ダメージを受けない安全地帯)で死ぬことを繰り返して、友達に「才能ゼロだね」と言われ、ショックを受けてやめてしまったんです(笑)。

――そこから“戦線復帰”をしたきっかけというのは?
『エペ』(『Apex Legends』)をやめた後に『Dead by Daylight』(デッド・バイ・デイライト)に激ハマりして。『Dead by Daylight』をプレイするときは基本的に9割ぐらい「キラー」をやるのですが、「ナース」という一番操作が難しいと言われているキラーを使って、ランク1(20段階のうちの最高ランク)を取れちゃったんです。

「徒歩キラー」(※)はマップを覚えられなくてやる気が起きなかったので、ランク1を取ったことで目標を達成しちゃって。それで次のゲームを探そうと思っていたら、周りのみんなが『デッドバイ』から『エペ』に流れていったので、私も改めてやろうと思いました。

※徒歩キラー……『Dead by Daylight』において、ナースなどのように瞬間移動ができず、徒歩でサバイバーを探して攻撃するキラーのこと

藍井エイルゲームチャンネルより 『Dead by Daylight』フレディ戦(キラー)

――復帰後はどのような感じでしたか。
最初は「キーマウ」(キーボード&マウス)でやっていたのですが、「エイムアシスト」(敵に照準を合わせやすくするよう補助してくれる機能)がつかないので、エイム(敵に照準を合わせること)がダメで。それでストリーマーの「Lスターしゅんしゅん」さんと一緒にゲームをやったとき、「やっぱ、パッド最強ですよ」と勧められたこともあり、中距離にエイムアシストがつくパッドを使ってみることにしました。

――キーマウからパッドに乗り換えてみて操作感はいかがでしたか?
パソコンでやっているのでエイムアシスト0.4にして、それでもエイムアシストが強いなと思っていたのですけど、パッドだと「漁り」(アイテムを拾うこと)が遅くて、少しストレスを感じました。それと、キーマウだと“倒した感”をすごく感じるんですけど、パッドだとあまり感じなくて。そう考えると、私がプレイしていて楽しいのはキーマウだなって思ったんです。楽しいのが一番長く続けられるコツだと思ったので、今はキーマウに戻りました。

再開後は「一気に600時間ぐらいプレイ」

――再び『Apex』の戦場に帰還したのは周囲がプレイしていることも大きかったようですが、改めてプレイしてみて、どんなところにハマりましたか?
“キル”(敵を倒すこと)できたときに「気持ちいい!」と思い、そこからがっつりハマりました(笑)。そこから前回のツアー(2021年8月〜9月)が始まるまでは、一気に600時間ぐらいプレイしました。長いときは1日に12時間ぐらいやっていたかな?(笑)

――なんと! そこから今までずっとハマリっぱなしということでしょうか?
前回のツアーが終わって一段落したら、一回エペ熱がちょっと下がりました。というのも、なかなかランクが上がらなくて。ランクは上がらないし「キルレ」(キルレートの略。戦闘1回でどれだけの数の敵を倒せたかの指標)も上がらないし、おまけにパッドにもキーマウにも落ち着かず、どっちにしたらいいのかわからなくもなりました。ようやく「それぞれ良いところがあるから楽しいほうを選ぶ」という自分の中での“答え”が出たので、キーマウでやってはいますけどね。

――では、そこから再びモチベーションがアップした要因は何だったのでしょうか。
マスター(上級者ランク)の人と、ダイヤ(マスターの一つ下のランク)の弟と一緒にやったら、2人ともめっちゃうまくて。マスターの人は敵を見つけるのも早いし、ガンガン前に出てヘイト(攻撃の的になること)を買ってくれるんですよ。全然しゃべらない人なので報告とかはないんですけど、すごく連携は取りやすくて。その頃、ランクがプラチナ4からシルバー3ぐらいまで下がっちゃっていたのが、その日だけでゴールド1まで上がって「マスターすごいな」と思いました。

藍井エイル 弟との『Apex』

――チーム内に進んでヘイトを買ってくれる人がいるとありがたいですよね。
助かりますよね。しかも「レイス」とかではなく、「ライフライン」(キャラクターのひとり)を使っていたのにヘイトを買ってくれて、しかもダウンしないんですよ。遮蔽(攻撃をさえぎるもの)の使い方もうまいし、私はひたすらジブラルタル(キャラクターのひとり)でドーム(空爆や銃撃を防御するシールド)をたきまくっていました(笑)。

――そういえば2021年4月、「初めてチャンピオンをとれた」とツイートされていらっしゃいましたが、そこまでの道のりはどのようなものだったのでしょうか。
今までやったことがあるFPSは、『BF(バトルフィールド)』と『COD(コール オブ デューティ)』『(コール オブ デューティ)ブラックオプス2』『ブラックオプス3』ぐらい。『COD』はリスポーン(倒されたキャラクターが特定の場所で復活し再スタートすること)して倒してみたいな感じですが、そういうタイプしか経験がなかったので、全然FPSがうまくなくて。バトルロワイヤルで円があってという形式は『Apex』が初めてだったので、チャンピオンをとるまで何十時間もかかりましたね。

――苦手だとおっしゃっている中でもチャンピオンをとれるのはすごいですね。
パソコンだと、「スマーフ」(上級者がサブアカウントを作成し、本来の実力よりも下位ランクでプレイする行為)だらけで、「本来あなたはそのレベルにいないでしょ?」みたいな人ばかりで地獄みたいな環境なんですよね。プレステだとサブ垢ってなかなか作れないからあまりいないのですが、パソコンだとすぐ作れちゃうので。そういう環境で最初やっていたから鍛えられたのかもしれませんね(笑)。

『Apex』は作戦を立てられるところが面白い

――腕前が上達するのも納得です。ほかにもFPSがある中で藍井さんが感じる『Apex Legends』ならではの醍醐味、魅力を教えてください。
アビリティ(キャラ固有の能力)、ウルト(アルティメットアビリティの略。ゲージをためて発動させる、キャラごとに異なる必殺技)が使える部分と、動きなどが速い感じがめちゃくちゃ好きです。せっかちな性格なので(笑)。プレイしているときはあまり速いとは思わないのですが、後から自分の動画を見て復習すると、「こんなに『Apex』って速いんだ!」って思うぐらい速い。配信を見ているファンに「画面酔いしました」という人が多発してしまうという(苦笑)。

――グラフィックや世界観よりもシステム系に、より魅力を感じているのですね。
そうですね。ウルトってジャンケンみたいなところがあって、「向こうがあれを使うなら、こっちはこれで」と作戦を立てられるところが面白いなと。例えば最終ラウンドで、「ジブのウルトで爆撃を投げる」とか、「ポータルを引いて乱戦をかわしていく」とか、「ヴァルのウルトで飛んで囲まれないようにする」とか、いろいろ作戦を立てられたり、キャラクターごとに作戦の立て方が違ったりというのも面白いなって思います。

――戦略を立てるのがお好きなんですね。
いえいえ。だいたい無心で淡々とプレイしています(笑)。

弟とチャンピオン&ハンマー

――では、UIやグラフィック、キャラクターなどで“いいな”と思うポイントはありますか?
キャラクターは随時どんどん追加されて、そのたびにアビリティとウルトが新しく搭載されていくのはいいですね。キャラクター自体の魅力もありますし、なんなら仲間に迷惑かけまくるキャラもいて、「これやったら邪魔だな」とか「これだったら味方が助かるな」とか、そういうのがわかってくると面白いですね。

同じキャラを使い続けないと熟練度も上がらないのですが、私はあきっぽいので、いろんなキャラクターを使っちゃいます。いま一生懸命、ジブラルタルを練習していますね。

――こういったタイプのゲームには欠かせない要素の一つでもある、ランクシステムについては、燃えるほうですか?
そうですね……「キルポ」(キルポイントの略。ランクマッチで敵を倒すか味方のキルをアシストすると獲得できる)は欲しいけど、撃ち合いで勝てる自信があるかどうかわからないというような、せめぎ合いがすごいです。

「カジュアル(マッチ)」(ポイントを消費せず参加可能で、勝敗がランクに影響を及ぼさないモードのこと)だと「いけいけ!」「激戦区行こうぜ!」と強気になりますが、ランクはやっぱり慎重になりますよね。上に行けば行くほどめちゃくちゃ失うので。「今日も床がおいしいな」みたいな(笑)。

――確かに。ランクは上げたいですけど、それなりのリスクもありますよね。
そうなんですよね。だからゴールドでもダイヤでもプラチナでもどのランクでも思いますが、「『4』(各階層の一番下のレベル)って失うものないから最強じゃん」って思って(笑)。意味不明なプレイをしがちになります。
――今回のインタビューを読んで『Apex』に興味を持って始めようと思う方のために、何かアドバイスをお願いできますか。
まず、キーマウかパッドかで迷うと思いますが、パソコンでプレイする場合は合うほうを選ぶことをオススメします。それと、最初一人でやると結構キツい部分があるので、友達に教えてもらいながらやると楽しいと思います。

キャラクターに関しては、最初は「ブラッドハウンド」が使いやすいと思います。足跡も見られるし、スキャンもできてどこに誰がいるかもわかるし、追跡もできるし、ウルトたいたらすごい速さで動けるので突っ込むこともできるし、様子を見ることもできる。どういう感じで敵が移動していくのかという部分ではわかりやすいかなと思うので、オススメです。

「VCC APEX」でチャンピオンに「すごく熱くなりました」

――『Apex Legends』の魅力が伝わるような、藍井さんの“伝説のマッチ”を教えてください。
カスタムマッチイベント「VCC APEX」(2021年9月)に参加させてもらったことがあって、花芽すみれちゃん、ゆふなさんと同じチームでした。2人はそれぞれプレデター(マスターの上位者)とマスターなのですが、当時の私はまだゴールド1ぐらいで何にもできず、「ローバ」(キャラクターのひとり)でただアイテム配りをしていただけだったんです(苦笑)。

『APEX』VCC CUSTOM 【ゆふな/藍井エイル/花芽すみれ】

――それはそれで、必要な役割だと思います。
まだ『Apex』に慣れてなかったので撃っていいのかどうかもわからなくて、ずっとおどおどしていただけで、ひたすらアイテムを渡していました(笑)。私が足を引っ張っちゃうからチャンピオンはさすがに無理だろうと思っていたら、最終局面で私の出したローバのウルトで、2人が“グレ”(投てき武器「グレネード」の略)を獲ったんです。

上を取られていたところにグレを投げたら、上2人が倒れて残り1枚になり、そのときに“フラグ”(投てき武器「フラグレネード」の略)を投げて爆発して飛んでいき、チャンピオンを取れたんですよ。私はダウンしちゃっていたんですけど、そのときはすごく熱くなりましたね。「アイテム配り女だったけど役に立てていた!」と思って(笑)。

――チーム戦なら自分のできることをやればいいという局面はありますよね。
それまでの『Apex』のプレイの中で、一番興奮しましたね。

まさのりCHとのコラボ

――ほかにはありますか?
ゲーム実況者『まさのりCH』のまさのりさんとプライベートでプレイしたとき、カジュアル(マッチ)に連れていってもらったのですが、まさのりさんがプレデターなので地獄みたいなカジュアルになっていて(笑)。「どうなっちゃっているの?」というぐらいレベルの高い人たちしかいない、マスターやプレデターばかりのところに連れて行かれたんです。

そこでまさのりさんがみんなを轢き殺していき、通る道、通る道全部に“デスボ”(デスボックスの略。デスしたキャラクターが残すアイテムボックスのこと)があって。「これが最強の人か」とびっくりしつつ、私はただデスボを漁っているだけでした(笑)。

気になるゲーミング環境は“音”にこだわり

――藍井さんの現在のゲーミング環境を教えていただけますか?
配信部屋というものを家の中に作って、グラボ(グラフィックボードの略)は2080 Ti、モニターは144hzでやっていますね。最近ちょっと困っているのが、モニターを2画面持っていないので、配信のときはスマホでコメントを確認しながらゲームをやっているんです。

――デュアルモニターで運用していないのは意外ですし、大変そうですね。
使っているデスクがデュアルにするにはちょっと小さくて。買い直さなきゃと思っているのですが、配信中にスマホの充電が切れて、コメントを読めないこともあって、ちょっと困っています。

――以前「ネット回線が弱くて引っ越さないと難しい」とおっしゃっていましたが、引っ越しはされたんですか?
まだしていないですね。いま住んでいるところは、アップロードが500Mbpsとか出るのに、ダウンロードは1Mbpsもいかないときがあって。ゲーム配信中、画面が2秒ぐらい止まったと思ったら、動き出すとダウンしているなんてこともあります。配信を見ている人も「何が起きたの?」となっていて(苦笑)。でも、ようやく引っ越し先が決まりそうです。

――では、ゲーミングインテリアの面では何かこだわりのアイテムはありますか?
ゲーミングチェアを使っているほか、絶対外せないのがミックスアンプで、これがないと無理です。普段仕事でもイヤモニ(イヤーモニター)をしているので爆音に慣れちゃっていて、ゲームの足音とかが聞こえにくいんですよ。足音の音量は結構ヘルツをいじってやっていますね。音は大事ですから。

ジャンルを問わず「戦っているのが楽しい(笑)」

――『Apex』にハマってから一気に約600時間プレイしたと伺いましたが、『Apex』の総プレイ時間はどれぐらいでしょうか。
前回のツアーが終わってからは70時間ぐらいしかやっていなかったのですが、最近またモチベが上がってきて、今は720時間くらい(※2022年1月取材時点)。ただ『まさのりCH』のまさのりさんに、「1000時間まではチュートリアルですよ」って言われたので、まだ私はチュートリアル中です(笑)。

――1000時間までチュートリアルというのは、かなりハードル高めですね。『Apex』よりも長い時間プレイしたゲームはありますか?
『デッドバイ』は多分1000時間くらいで、『モンスターハンター フロンティア』は2000時間くらいやっていたと思います。結構“廃人”に近いレベルで、睡眠時間が1日3時間とかで、ごはんを食べる時間がもったいないのでゼリー状飲料やおにぎりとかですませて、ずっとゲームをやっていましたね。

藍井エイルがプレイする『Dead by Daylight』

――そこまで徹底していると、もはや尊敬の域です。
『真・三國無双 Online』も一時期ハマっていて。そこから対人戦にめちゃくちゃハマるようになり、あれも1000時間は超えているかな。その無双オンラインで仲良くなった人と、10年越しぐらいで今一緒に『エペ』をやっています。結局そのときにいた人たちがみんな『Apex』に集まっているという(笑)。

――ゲームは趣味の中で最も好きなものですか?
一番好きですね。ジャンルを問わず、戦っているのが楽しいです(笑)。何かを倒しているときが楽しいですね。そういう意味では平和なゲームがちょっと苦手かもしれない。どう楽しんでいいのかわからなくて。

RPGも好きで、『ファイナルファンタジーX』は4〜5周やったほど好きだし、『NieR(ニーア)』も好きだし、『ドラッグ オン ドラグーン』も全部やりました。ダークな内容やちょっと悲しいお話のものも好きですね。

――そんなゲーム大好きな藍井さんにとって、「ゲームとは?」を一言で表現していただけますか。
昔は「ゲームは遊びじゃない」と言っていましたが、遊びにしておかないと本当に廃人になっちゃうので(苦笑)。ゲームは「生活リズムの乱れの始まり」はどうでしょうか。それぐらい楽しい、夢中になってしまう存在という意味です。

あなたにおすすめの記事

 を検索