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アムロ声優も激励した人気モデラーの近作  1万いいね獲得、ガンキャノン“風”「カイ・シデン専用『グスタフ・カール』」

 フォロワー1.1万人を誇る人気モデラーのル・クルーゼさん(@le_creuset3)の近作は、マッシブなボディが特徴的なガンキャノン。と思いきやよく見ると、ガンキャノン“風”の仕様を施した『グスタフ・カール』。『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』ほか、たびたび登場するも印象の薄い同機を見事にカスタムした。なぜガンキャノンのパイロットである“カイ・シデン専用”機にしたのか。本作制作に至った経緯とともに、本人に話を聞いた。

昨秋紹介『ハサウェイ・ノア専用vガンダム』でアムロ役・古谷徹からまさかの直接激励

――昨秋、『ハサウェイ・ノア専用「試作ミノフスキークラフト装備型vガンダム」』をご紹介させていただきました。記事の反響はいかがでしたか?
ル・クルーゼ普段ツイッターで見ていただいている以外の方からも、たくさんのコメントをいただき、フォロワーも1万人を超えました。特に驚いたのは、vガンダムの搭乗パイロットである、アムロ=レイの声優である古谷徹さんご本人から直々に、「インタビュー読みました。『機動戦士ガンダム』ワールドを愛してくださってありがとうございます♪オリジナルvガンダムもカッコいいです」というコメントをいただき、大変興奮&感動いたしました。
――モデラー冥利に尽きますね。あの作品以降も、映画をきっかけにハマったという『閃光のハサウェイ』からイメージしたガンプラ作品を制作されていると伺いました。
ル・クルーゼはい。現在、“ひとり閃光のハサウェイ祭り”と題して、『閃光のハサウェイ』の登場人物が搭乗しそうな専用機体を作り続けています。ハサウェイ、ケネスならこんな機体に乗ってほしいとか、パイロットではないギギやケリアがもしモビルスーツ(MS)に乗るなら…と、日々妄想しながらイメージを膨らませています(笑)。

――素晴らしいですね。近作として発表された「カイ・シデン専用『グスタフ・カール type ガンキャノン』」は、『閃光のハサウェイ』『UC(ユニコーン)』『NT(ナラティブ)』に登場しますが、あまり目立った活躍の印象がない『グスタフ・カール』をベースにされました。
ル・クルーゼそうですね。グスタフ・カールは、あんなに強そうなボディなのに、いつも“やられメカ”。活躍する場面がないんですよね。ただ、個人的にはどっしりとしたデザインがとてもカッコよく大好きなMSなので、「最強のグスタフ・カールを作ってやりたい」という思いに駆られ、制作することにしました。

“胸板”が厚く、マッシブボディがイメージとピッタリのガンキャノンとグスタフ・カール

――どんなイメージを持って制作に臨まれたのですか?
ル・クルーゼこれまでにもグスタフ・カールを使った“なんちゃって機体”をいくつか制作してきました。『typeヴァーチェ』『typeセラヴィー』『typeサイサリス』と作ってきて、「どっしりした体型のグスタフ・カールにはどれもキャノン砲がよく似合うな〜」と感じていました。キャノンといえば…と思い、ガンダムに比べてマッシブなガンキャノンならグスタフ・カールのマッチョなボディにピッタリとだとイメージしました。

――確かに“胸板”の厚さといい、マッシブなイメージにピッタリですね。
ル・クルーゼ実は当初『HGガンキャノン』とミキシングしようとしたんです。ところが、同じ1/144なのにサイズが全然合わない。改めてグスタフ・カールのデカさに驚きました。そこで、偶然にも手に入れた『REガンキャノン・ディテクター』が1/100なのにちょうどよいサイズでこちらを使用しました。
 基本的に全然違うMSなのでカラーリングだけでガンキャノンに見えるように配色に苦労しました。また、あえてガンダムのシールドとビームライフルを持たせることによって一年戦争感が出るようにこだわりました。背中の大型キャノンがマッチョなグスタフ・カールにマッチしてとても気に入っています。

――あえてガンキャノンの搭乗パイロットである「カイ・シデン専用」としたのは、どういった意図があるのですか?背景にどのような物語を紡がれたのでしょうか?
ル・クルーゼファースト世代の私にとって、カイ・シデンは思い入れのある大好きなキャラの一人です。素行の悪い不良少年で、セイラさんに「軟弱者!」の烙印を押されながら、アムロとともに激戦を戦い抜き、大きく成長。一年戦争最終戦には、エースパイロットと呼べる存在となりました。特にミハルとの別れとなった『機動戦士ガンダム』の第28話『大西洋、地に染めて』は涙なしには観られない、とても印象に深いお話でした。
 本作を作るにあたって、『機動戦士ガンダム劇場場版』でカイの搭乗したガンキャノンの108のナンバーは永久欠番と妄想し、このグスタフ・カールにもマーキングしています。もしも『ガンダムUC』の時代に、カイがブライト艦長とともにもう一度共闘。この機体に乗って戦場で無双してほしい、そんな物語を想像してしまいました。

技術では及ばなくても「ありそうでなかったif機体」の発想が共感を呼ぶコツ

――本作は、1万件を超えるいいねを獲得しました。
ル・クルーゼガンプラで1万いいねをもらえたことは、夢であり本当にうれしく思います。そんなに反響があるとは思っていなかったのですが、みんな私と同じでガンキャノンとカイ・シデンが大好きなんだなと改めて感じました。「一瞬ガンキャノンに見えました」「違和感がない」「最強のガンキャノン」という声がとてもうれしかったです。

――本作以外にもル・クルーゼさんが発表されるガンプラ作品は多くのいいねを獲得。ガンプラファン以外も魅了しています。こうした注目を集められる作品を作るコツはどのようなところにあるのでしょうか?
ル・クルーゼコツがあったら私も教えてほしいです(笑)。でも、あえて言うなら私は、上級モデラーさんたちのような技術がなく、これまで、設定どおりに制作、発表してもあまり見てもらえませんでした。なので「こんな機体が劇中にでてきたら面白いのに」「このカラーリングの機体が見たい」といった「ありそうでなかったif機体」をコンセプトに作成したのが良かったのかなと思います。特に最近では劇中のエースパイロットたちのオリジナル妄想機体の制作にハマっています。グスタフ・カールベースの妄想機体もまたやりたいですね。

※vガンダムの「v」はギリシャ文字

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