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倒れるほどの体調不良でも「大丈夫」と答えるしかなかった…専業主婦の妻だけが感じる夫との”育児と家事への温度差”
一度キレイにしたシンクに使用済食器を置かれ…産後、夫に募ったイライラ
「子どもが生まれる前から誰よりも誕生を楽しみにしてくれ、赤ちゃんのお風呂を入れることをずっと楽しみにしていました。ですが仕事上、帰りが常に遅くほとんど家にいられませんでした。育児をやりたいと願いつつも、仕事は常に忙しい…物理的に難しい部分が多く、家事育児は私がほとんどこなしていました」
ーー漫画にはmihoさんが一度キレイにしたシンクに、夫の使った夕飯の食器がそのまま置かれていたり、mihoさんがお子さんをあやしながら立ちっぱなしでご飯を食べているのに対して、自分の時間を楽しむようにゆっくり食べている対比の描写も。「すっごくわかる!」「自分が食べた食器くらい自分で洗って!」など共感の声が多かったです。漫画に寄せられるコメントについて、mihoさんはどのように感じていましたか?
「漫画を読んだ方に、共感をしていただけたり分かって貰えるとすごく嬉しいです。あの頃の自分が救われたような気持ちになるし、あの頃の自分のように一人で抱え込んでいる方に、少しでも一人じゃないと感じてもらえたら…なんて思っているので」
ずっと解決できなかった”育児の温度差”、夫自身の目で見れたことが気づきに
ーーmihoさんは夫婦間で育児への認識の差に直面した時、何が問題だととらえ、どのように対処していきましたか?
「育児の認識の誤差はやはり、私が口で伝えることしか出来ず、実際に見たり体験していない夫に本当の大変さが上手く伝わっていなかったことかなぁと思います。私は常に夫に育児の悩みや大変な所は伝えていたつもりでしたが、やはり聞くだけで、経験していない夫には理解できない部分も多かったんだと思います。
我が家の場合はその育児への温度差がずっと解決できず、夫婦間もギクシャクした時期がありました。ですが思いがけず夫が在宅になり、初めて夫自身の目で育児を見て、少しずつ私が言ってきた育児の大変さを理解していったんだと思います」
ーー在宅勤務になったことが、お互いに育児への考え方や夫婦の在り方を考え直すきっかけになったことが漫画からもうかがえます。mihoさんが感じる、パートナーさんがもっとも変化した部分はどのような所ですか。
「夫が在宅になり、育児を実際自分の目で見て理解してくれるようになりました。育児において夫が手伝うという認識から、一緒に子育てをする。という土台に上がってくれたと思っています」
ーーmihoさんがこういう関係性でいたいな…と思える夫婦関係、夫婦像はどのようなかたちでしょうか?
「妻は家にいて家事育児をするのが仕事、夫は外でたくさんお仕事をして収入を得て、家族を幸せにしていく。私も夫も、それが夫婦の形であり家族の在り方だと思っていました。ですが、子育てとは”2人の子ども”を育てていくこと。だからこそ妻が専業主婦だとしても、育児は妻だけの仕事ではない。旦那さんは手伝うという他人行儀なポジションではなく、一緒に考え一緒に子どもたちを育てていく。そんな関係なんだと気づきました。現実的にまだまだ色々な壁にぶつかっていますが、2人で考えて子どもたちを育て上げ、子どもたちが巣立って行った後、一緒に子育ての思い出話ができる、そんな夫婦でいられたら最高だなぁと思っています」