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ブーム終焉から復活を遂げた『たまごっち』の25年、60億損失しても変えなかったルールとは

 1996年に発売され、今年で25周年を迎えた「たまごっち」。社会現象になるほどの大ブームを巻き起こしたが、ブームの終息と共に売上は低迷し、60億円もの損失を出した。しかし2004年に「かえってきた!たまごっちプラス」を発売して復活し、その後次々と新作を開発。数々の改良を重ね人気を取り戻した。また、アニメ化や映画化もされるほどにまでたまごっちというIP自体も成長した。莫大な損失を抱えながらも切り捨てず、進化させ続けた開発の裏側を聞いた。

たまごっち最初の企画は“たまご型をした腕時計” 25年の時を超え実現された最新作

 「たまごっち」は画面の中に登場するキャラクターにごはんをあげたり、うんちの掃除をしたり、キャラと遊んだりしながら育てていく育成玩具。育て方次第で様々なキャラクターに成長していくが、ごはんをあげ忘れたり、うんちの掃除が滞ったりすると、機嫌が悪くなり、最悪の場合には死んだり家出をすることもある。これまで登場したキャラクター数は1000近くにも上り、最新作でも新キャラクターが登場予定だ。

 たまごっち誕生25周年に発売する新商品「Tamagotchi Smart(たまごっちスマート)」を企画した、バンダイの開発担当・安田江利果氏は、「『たまごっち』は大切なブランドであり、長く続いているシリーズということで、正直プレッシャーを感じることもありますが、25周年という節目で、メインターゲットの子どもたちだけでなく、過去に遊んでくれていた大人の方々含めて、『たまごっち』の良さに改めて気づいてほしいと思い、もう一度世の中にブームを巻き起こしたいという強い気持ちで臨みました」と話す。
 最新機種は、これまでとは違うウェアラブル型。スマートウォッチのように身に着けられる形状をしているのだが、実は25年前、一番最初の企画書に書かれていた「たまごっち」も同様の形状だった。

「最初の企画は、たまご型をした腕時計でした。1996年の発売当時は、メインターゲットの嗜好や開発上の理由から、最終的にはキーチェーン型に落ち着つきました」(安田氏 以下同)

「原初のたまごっち」が25年の時を超え、実現された。形状以外にも今回新しいポイントとなるのが、“たまごっちがユーザーになつく”遊び。「たまごっちスマート」の開発において、苦労した部分だという。

「今までの25年間で“たまごっちが懐く”ということがなかったため、どういった表現や仕草をしていれば良いかというのは色々と検討しました。最近大きな市場になってきたペットロボットを参考にしたり、自分自身が昔飼っていた犬の様子などを思い出したりしながら企画しました」と、開発の苦労を明かした。

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