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ウェブ発漫画『SPY×FAMILY』が100万部突破…『少年ジャンプ+』編集部に聞くヒットのワケ

玉石混交の漫画コンテンツのなかで編集者の目利き、作家との信頼関係がヒットのカギ

  • 『SPY×FAMILY』6巻(最新刊) (C)遠藤達哉/集英社

    『SPY×FAMILY』6巻(最新刊) (C)遠藤達哉/集英社

 「ジャンプ」ブランドが多くの人々に受け入れられる作品を次々と生み出している背景。それは、細野編集長の語るところの「作家と担当編集のタッグによるオリジナルコンテンツ」と言えるだろう。遠藤達哉氏の7年ぶり3作目となる連載となった『SPY×FAMILY』もまたしかり。担当編集である林氏とのタッグがなければ、世に出なかったかもしれない。

 林氏は遠藤氏の連載デビュー作『TISTA』(『ジャンプSQ.』07年12月号〜08年8月号)から担当編集者に。その後、『月華美刃』(『ジャンプSQ.』10年6月号〜12年2月号)を終えて以降、なかなか連載に腰を上げない遠藤先生を根気よく口説き続けてきた。

「1〜2年に1本ペースで読み切りをご一緒しながら、お描きになってない間も連絡を取り続けてきました。ただしあまりプレッシャーをかけると良くないと思い、ほどほどに刺激する程度に、ですね」(林氏)
 ようやく連載の企画が見えてきたのが、、林さんが『ジャンプSQ.』から『少年ジャンプ+』に異動になるタイミングだった。念願の新連載にあたって林さんは、「遠藤先生のキャリア最大のヒット作を生み出すこと」を目標に掲げたという。

「遠藤先生の過去作はどこか尖ったダークさが持ち味で、コアな漫画ファンには厚く支持されていました。だけど長年お世話になってきた先生だからこそ商業的に成功してもらわなければ、編集者として寝覚めが悪い(笑)。コアを超える読者をつかむためにも打ち合わせを重ね、試行錯誤の結果、気楽に描けるコメディにたどり着きました。コメディなので、『暗いの禁止』と机に貼り紙をしていただいたようです(笑)」(林氏)
 惚れ込んだ作家の特性を的確に掴み、時に叱咤激励しながら、作品力を最大限に引き出す。漫画投稿サイトやSNS漫画の台頭で玉石混交の漫画コンテンツが世に溢れている昨今、そうした編集者の目利きと辣腕、そして作家との信頼構築がヒット漫画を生み出すカギになっているといえるだろう。

「ご自身のペースで執筆できるのも、遠藤先生が『少年ジャンプ+』での連載に踏み切ってくださった理由の1つでした。当初は週刊連載で打診したのですが、先生としてはそのペースはキツイとおっしゃられた。そこで『ジャンプSQ.』の月刊45ページと同じくらいの『隔週20ページではいかがですか?』と提案し、現在の隔週月曜更新という形に収まりました。ご無理を強いないことでクオリティを落とさず連載を続けられるという点では、先生はウェブ媒体向きの漫画家さんだったのかもしれません」(林氏)

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