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人気YouTuberエミリン語る芸人時代の“呪い”「“女を出したら終わり”に疑問も抱かなかった」
テレビがシェフの料理ならYouTubeは家庭料理「抜けがあるからこそ面白い」
「YouTubeを始めてからは、瞬く間に時間が過ぎていきました。努力が実らなかった芸人時代は、毎日が苦悩と葛藤の繰り返しで、同じ日々の繰り返しのように感じてましたけど、YouTuberとしての毎日は、とても変化が早かったです。
“笑いを呼ぶ”ということについて、ずっと探求してきたエミリン。テレビに出ることを目標に芸人として活動していた頃と、YouTuberとして活動する現在では、笑いの質や視聴者の姿勢も異なるのだろうか。
だから今は、自分が楽しいと思えることをやるようにしています。私自身が楽しんでいないと、見ている人たちも楽しくないんですよ。今はすごく、自分らしく活動できています。やりたいことをやりたいようにやっていても、再生数もチャンネル登録者数も出せば出すほど伸びるから、やっていることにきちんと需要があるんだなと感じるし、それが自信にもなります」
「半ば鬱状態で辞めた」芸人時代の“呪い”を解いてくれたのはYouTubeの動画コメント
「私が芸人をしていた数年前は、現場の中に暗黙の了解で”女芸人が女を出したら終わり、全部面白くなくなる”という風潮があったんです。そこに疑問を持ったことがなかったし、それが苦痛だと感じることもありませんでした。芸人をやるなら、女を捨てないといけない。それがプロというもので、当たり前だと教えられていたし、私自身もそう思っていました。
売れるまで恋愛は禁止、女子っぽいことも禁止と、自分の中で勝手なルールを決めていました。自分で自分を洗脳していたから、メイクもおしゃれも苦手でした。でも結局最後は、半ば鬱のような状態になって芸人を辞めてしまいました」
「あの頃、女らしさと面白さは共存できないと思っていました。面白い人間になりたいなら、女らしさは捨てないといけないと思っていた。でも、YouTuberとして活動し始めてからは、自分の女らしい部分を出しても、面白いと思ってくれる人たちがいることを知ったんです。
YouTuberたちの中には、面白い系の動画を出していても、本人は可愛らしくしている人もたくさんいた。そういう場所で自己表現しようと思った時に、自分が今まで信じていた常識が、とても狭い世界のことだということを知りました。
最初は動画の中でも、芸人としてのプライドが捨てられなくて、女らしさを出すことに抵抗がありました。でも、動画を続けていく中で”痩せたらきっと可愛い”、”可愛いのにもったいない”などというコメントが増えてきて、そういうリアルな声が自信になって、やっと自分を“呪い”から開放することができたんです」