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かまいたち・濱家、アンジャ児嶋に続く「いじられキャラ」確立 コンビで“無双状態”に

東京進出で振り切った“いじられ”スタンス

 そんな2人は、東京進出をきっかけに個々の活躍の場が増えるとともに、そのベールは剥がされていき、コンビだけではなく、ピンとしてのパーソナルな魅力が開花していった。濱家は「たぶん僕は根がイタいから、それがちょっとずつズレたまま来てる」と語っているが、いじられ要素としては十分な素質を以前より備えており、それが東京で一気にいじられキャラへと変わっていった様は、さまざまな番組の企画としても成立している。

 昨年4月23日放送の『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)では、大阪から東京に進出したものの“何か違う”というテーマで登場。バラエティ番組出演時、おいしいシーンに対していいリアクションがとれず、真面目なコメントで場をしらけさせてしまったことなどを振り返り、大阪時代のプライドが邪魔をしていると指摘されていた。番組では「プライドを捨てていじられやすいように改名したら」というアイデアで盛り上がり、濱家のいじられキャラ化はSNSでの反響も上々だった。

 また、昨年9月6日放送の『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ・関西テレビ系)では、女性ゲスト・宮澤エマのツッコミ役として出演。お笑いに疎い宮澤が濱家を知らないという番組設定でまずいじられ、全国での知名度がまだ低いタイミングにもかかわらず「そんなに数字見込めないですか? 僕」と不満をぶちまけるネタで笑いを誘っていた。

 普通っぽさがよい具合に引き立ち、自虐ネタも売りにしてブレイクしているコンビ芸人の片割れというと、代表格はアンジャッシュの児嶋一哉だろう。かつては児嶋もクールで怖いイメージ。自身も「尖っていた」と語っている。濱家はそんな児嶋に次ぐポジションを射止めようとしているが、さらなる地平が見えている感もある。

濱家のキャラ確立はコンビにも還元! 今や“現役最強”の呼び声も

 この4月には、初の地上波冠番組『かまいたちの机上の空論城』(関西テレビ・フジテレビ系)がスタート。『天才てれびくんhello,』にも出演しており、子どもへの認知も高めている。また、特番等のMCを務めることも多い。

 さらにラジオでは2本のレギュラー番組を抱え、『かまいったーTV』や『三つ星晩ご飯!かまいたち食堂』などのウェブ冠番組も配信している。そんなメディアを超える幅広いファン層へのアプローチも奏功してか、2020年2月に開設したYouTubeチャンネルは、登録者数が早くも52万人を突破。2人のコンビとしての人気の大きさを物語っている。

 コンビだけでなくピンの仕事も増えてきている背景には、それぞれの活躍によって、コンビのときとは異なる魅力の個性が視聴者に浸透してきていることがうかがえる。濱家はいじられキャラのほかに、インスタで「料理男子」っぷりを見せつけるなど料理の分野でも活躍が続き、意外な一面がより親近感を抱かせている。ファン層は世代性別を超えて広がる一方だ。

 一方、濱家が“いじられキャラ”にシフトチェンジしたことにより、山内は今まで以上に相方をいじり、新たな魅力を引き出しやすくなったはずだ。ピンのそれぞれの活動が、しっかりとコンビとしての人気や芸の幅に還元されているのが、かまいたちの現在のお笑い強度につながり、シーンのなかでも突出した存在感となっているのだ。

 群雄割拠のお笑い界において、最前線で漫才とコントの両刀使いの実力を発揮。さらに、ロケもこなし、ピンの魅力も開花してSNSの反響も上々と、今のかまいたちは無双状態。久方ぶりの“天下を取る“芸人となり得るのか?今後も注目していきたい。

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