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令和の飛躍タレントの共通項は“自己肯定感”? 背景に毒舌キャラ衰退か
謙遜・毒舌敬遠、アンチもバカ負け“自己肯定感の塊”タレントを崇める風潮に
俳優の吉沢亮にしても、「顔のコンプレックスはない」、「顔しかイケメンじゃない」といった発言が話題になり、“国宝級イケメン”なる称号にも「ですよねってなります」と完全肯定。それも「好きになった」「吉沢亮なら謙遜したらイヤミになるからそれで正解」と称賛され、好感度の象徴ともいうべき大河ドラマの主役にまで抜擢された。
アイドル・道重さゆみも、「10代はかわいい。20代は超かわいい。30代は超々かわいい。劣化という言葉は私にはないんです。常にピークです」との去年のイベントでの発言が話題に。「前向きで好き」「自分に芯を持ってて良い」「最高でしかない」などと、30代になっても全くぶれない彼女の“かわいい完全肯定”姿勢に絶賛の声が集まった。
ただ、自己肯定=自分大好き発言も発信者によっては炎上する可能性がある。ROLANDのセレブキャラは許されても、たとえば神田うののプライベート発言はたびたび批判され、ダレノガレ明美も他者を傷つけるコメントが多いことから、「自己顕示力強すぎ」「他者を見下している」などとされ、いくら美貌があったとしても支持されるとは限らない。自己肯定するにしても、自分を客観視した上で他者を傷つけない配慮が必要であり、自己評価と他人からの評価もある程度一致していることが求められる。
自己否定=自虐をきっかけにブレイクした指原莉乃や田中みな実にしても、自虐キャラで笑いをとることを忘れてはいないものの、指原は一本筋の通ったご意見番的コメントをするタレントになってきたし、かつては「生きていても何の楽しみもない」とまで明かした田中も、今では度々「モテます」発言をするなど、自己肯定感の高さを伺わせるポジションをとっている。
“破天荒”が絶滅し、“親近感”、“等身大”が求められてきたが、令和となった今、“自己肯定感の高さ”にこそ、新しいスター性が求められているのかもしれない。