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令和の飛躍タレントの共通項は“自己肯定感”? 背景に毒舌キャラ衰退か

謙遜・毒舌敬遠、アンチもバカ負け“自己肯定感の塊”タレントを崇める風潮に

  • テレビやSNSでの”名言”が度々話題となるROLAND(C)ORICON NewS inc.

    テレビやSNSでの”名言”が度々話題となるROLAND(C)ORICON NewS inc.

  • 来年の大河主演が決まっている吉沢亮(C)ORICON NewS inc.

    来年の大河主演が決まっている吉沢亮(C)ORICON NewS inc.

  • 「劣化ない」の”かわいい完全肯定”発言が話題となった道重さゆみ(C)ORICON NewS inc.

    「劣化ない」の”かわいい完全肯定”発言が話題となった道重さゆみ(C)ORICON NewS inc.

 そんなやっかいな現代社会において一周回って台頭してきたのが、“自己肯定感の塊”タレントだ。カリスマホスト・ROLANDのブレイクが象徴的だが、アンチをバカ負けさせるほど、自分をひたすら肯定し続ける姿が共感を呼んでいる。「世の中には、2種類の男しかいない。俺か、俺以外か」、「自分よりカッコいいホスト嫌いなの。だから世の中のホスト全員好き」といった“名言”を網羅した本はベストセラーとなり、昨年末には特番『ローランド先生』(フジテレビ系)が放送、先日放送された『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)ではあの徳井に代わるMCを務め、反響を呼んだ。

 俳優の吉沢亮にしても、「顔のコンプレックスはない」、「顔しかイケメンじゃない」といった発言が話題になり、“国宝級イケメン”なる称号にも「ですよねってなります」と完全肯定。それも「好きになった」「吉沢亮なら謙遜したらイヤミになるからそれで正解」と称賛され、好感度の象徴ともいうべき大河ドラマの主役にまで抜擢された。
アイドル・道重さゆみも、「10代はかわいい。20代は超かわいい。30代は超々かわいい。劣化という言葉は私にはないんです。常にピークです」との去年のイベントでの発言が話題に。「前向きで好き」「自分に芯を持ってて良い」「最高でしかない」などと、30代になっても全くぶれない彼女の“かわいい完全肯定”姿勢に絶賛の声が集まった。
 ヘタに謙遜すれば「絶対思っていない」、中途半端に自己肯定すれば「調子に乗っている」、スキルのない毒舌には「ひどい」、「不快」などと何をしてもアンチを生む息苦しい時代に、批判を恐れず堂々と自分を肯定する姿はかえって崇められる存在となりつつあるようだ。

 ただ、自己肯定=自分大好き発言も発信者によっては炎上する可能性がある。ROLANDのセレブキャラは許されても、たとえば神田うののプライベート発言はたびたび批判され、ダレノガレ明美も他者を傷つけるコメントが多いことから、「自己顕示力強すぎ」「他者を見下している」などとされ、いくら美貌があったとしても支持されるとは限らない。自己肯定するにしても、自分を客観視した上で他者を傷つけない配慮が必要であり、自己評価と他人からの評価もある程度一致していることが求められる。
  • ネガティブキャラを脱却し、各所で堂々とした立ち振る舞いを見せる指原莉乃(C)ORICON NewS inc.

    ネガティブキャラを脱却し、各所で堂々とした立ち振る舞いを見せる指原莉乃(C)ORICON NewS inc.

  • いまや”女性の憧れ”、”理想の上司”にも選ばれている田中みな実(C)oricon ME inc.

    いまや”女性の憧れ”、”理想の上司”にも選ばれている田中みな実(C)oricon ME inc.

 Twitter上では、自己肯定感が低いことによる現象をテーマにした漫画に19万いいねを超える反響があったり、「自己肯定感」という言葉自体がトレンド入りするなど、SNSの普及により他人の目を気にする場が増え、精神病患者も増えているといわれる今、ますます“自己肯定感”が話題になる機会が増えているようだ。

 自己否定=自虐をきっかけにブレイクした指原莉乃や田中みな実にしても、自虐キャラで笑いをとることを忘れてはいないものの、指原は一本筋の通ったご意見番的コメントをするタレントになってきたし、かつては「生きていても何の楽しみもない」とまで明かした田中も、今では度々「モテます」発言をするなど、自己肯定感の高さを伺わせるポジションをとっている。



 “破天荒”が絶滅し、“親近感”、“等身大”が求められてきたが、令和となった今、“自己肯定感の高さ”にこそ、新しいスター性が求められているのかもしれない。

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