(更新:)
ORICON NEWS
CM起用ランキングで深キョン・本田翼と並ぶ“朝見心”ってだれ?「私だけ全部オーディション」
CMオーディション女王は今でも週5でバイト「悔しい思いもたくさん経験してきた」
朝見心全然!今でも週5でアルバイトをしているぐらいで、オファー待ちです(笑)。正直、腐りそうになることは山ほどありました。エキストラやパーツモデルも幾度となくやりましたし、サブキャストも。悔しい思いもたくさん経験してきました。
――今となってはその苦労も良かったと思いますか?
朝見心全く思わないですね(笑)。やっぱりメインをやりたかったですし、エキストラ時代は「目立ってなんぼ」と思って目立つ服の色を選んだり、帽子やアクセでアピールしたり。怒られるギリギリを攻めていました。それで良い目立ち方をしたことは結局一度もありませんでしたが(笑)。最近になってようやく、これまでの経験を強みにするしかないと思えるようになってきました。その苦労をしてきた人とそうではない人では、監督やクライアントさんが何をしたいのか、空気を含めて色々なことに気づける繊細さや現場の居方は変わってくると思います。
――どのようにして脱却を?
朝見心これまでは「30歳までにこうなっていなかったら女優を辞めよう」「いつまでにこれが達成できなかったら諦めよう」とか、自分に負荷をかけていたんです。でも、実際30歳になった時にできていない自分に愕然として、じゃあ本当に諦められるのか、と思ったらやはり全然諦められなくて。「好きなものを世間体のためだけに手放す必要はない」と思い、“できていなかったこと”を振り返ることは辞めました。
――そこから結果が出てき始めたのでしょうか?
朝見心今思えば、オーディションで「受かりたい」「よく見せたい」と思っているうちは落ちまくっていたんです。ですが、30歳を超えた辺りで「何があっても女優を辞めない!」と思えてからはプライドがなくなり、失敗することも怖くなくなって、いろいろ吹っ切れました。それからは「一緒に仕事をしたいと思える役者であろう」と臨むように。それからは緊張もしなくなり、邪念も消えたからか、自分を出し切れるようになりました。その分、これ以上は出せないというところまで頑張れたので、落ちても「私は合ってなかっただけだ」と思えるようになりました。
朝見心CMは撮影も作品にしていくスピードも速いので、その場で監督やクライアントの意図を瞬時に掴む必要があります。ですから現場では常にあらゆる方向へと感覚を研ぎ澄ましていますね。それから監督の指示やイメージを的確に理解できる瞬発力も大切。あとCMは放映時間が短いので、芝居は大げさすぎてちょうどいいんです。でも、ただ大げさにやっているだけだと自分でやっていて気持ち悪いし、芝居が楽しめなくなってくるので、“大げさだけど自然に見える”ギリギリを模索しています。
――それからバラエティ、ドラマ、映画と幅を広げられていますが、今後どのような仕事をしていきたいですか?
朝見心CMは1シーンを1カットで撮り切りますが、ドラマや映画は同じ芝居を何度も同じようにしなければいけないプレッシャーがあります。CMの仕事が一番好きですし、これからも続けていきたいですが、様々な作品や役柄にも挑戦して女優としての幅を広げていきたいです。
(文/衣輪晋一)