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元芸人のマネージャー明かす“サンドの素顔” 解散危機や震災報道を変えた一言とは

「1年目よりも10年目」林氏のマネージャーとしての先見の明が今日の活躍に

――『M-1』優勝後も爆発的にブレイクしたというよりは、今日までじわじわと人気を伸ばしてきていますよね。
林 信亨『M-1』で優勝した翌年はオファーがたくさんきて、ゴールデン番組からもたくさん声をかけてもらいました。憧れの番組ですからどんどん出たい、出してあげたい気持ちはありましたが、僕の中では無理をさせたくない気持ちもあった。ゴールデンのお笑い番組は凄い世界ですから、徐々に慣れていかないとダメだと。その時思っていたのが、”『M-1』優勝後の1年目よりも10年目の方が忙しくなるようにしよう、目先のものを取りにいかないようにしよう”と。スケジュール管理は完全に任せてもらっていたので、色んなでかい仕事を断っていたと2人が聞いたら多分びっくりすると思います(笑)

――その後、全国放送で初のレギュラーとなったのが『バイキング』(フジテレビ系)。コント芸人として定評があった中、ロケでも実力を発揮することが全国に知れ渡りましたよね。
林 信亨そうですね。『バイキング』での“地引網コーナー”の反響がすごく大きくて、そこからさらに幅が広がって、2度目の大きなターニングポイントになったと思います。『M-1』で優勝する前から大事にしてきた仙台のレギュラー番組が素人とがっつり絡むロケ番組だったので、そこでの経験が“地引網コーナー”にも間違いなく繋がっていましたね。

震災後はお笑いを続けることに葛藤も… 彼らにしか言えない言葉が報道を変えた

――それから多忙を極めるようになった今でも、地元での活動を欠かさず続けていらっしゃいますよね。
林 信亨月に2回東北でのレギュラーは今でも続けていて、そのうち1回は被災地に必ず行きます。状況を把握して、東京で発信する。震災直後は、東北にいなくていいのか、東京で仕事をしていてもいいのか、という色んな葛藤が彼らにありました。でも、被災地の状況を知っているのは2人だけで、彼らも被災者だった。その状況をテレビで発信する役目があるんじゃないかと思いました。瓦礫を片付けるのも大事だけど、影響力のある2人がテレビで発信して呼びかけて、お金を集めたり、手伝ってもらったりする仕事は彼らにしかできない。東北は彼らのルーツなので、忙しくなっても最後までやるのは宮城の仕事だと思います。宮城の人たちが応援してくれている、その恩返しですよね。
  • 「最後までやるのは宮城の仕事」だというサンドウィッチマン(C)ORICON NewS inc.

    「最後までやるのは宮城の仕事」だというサンドウィッチマン(C)ORICON NewS inc.

――大々的に支援活動をすることで、お笑いに支障が出るという危惧はありましたか。
林 信亨サンドを見ると震災を思い出して笑えなくなる、番組側が彼らを芸人として使いにくくなる、という不安も全くなかったわけではありませんが、“そんなことで使わなくなる仕事なんていらない”と思っていました。

――地元の復興に全力で向き合い、開設した『東北魂義援金』の寄付額は4億円を超えています。実際にその姿も多くの人に応援されていると思います

林 信亨すごく印象に残っているのが、震災当時、避難所の映像にはモザイクがかけられていたんです。でも2人が避難所を訪問した時「モザイクはいらないですよ、見た人の安否確認になるのでみんな撮ってほしくないと思っていないです」と言ったんですね。そしたら、それから各局がモザイクをはずした。確かにプライバシーの保護というのもありますが「そんな場合じゃない。顔を映してくれ、家族が見ているから」と。それは被災した彼らにしか言えない言葉です。あの時、改めて2人はすごい力を持っているんだと感じました。

マネージャー・友人を超越した“家族”という存在「これからも共に恩返ししていきたい」

――その地元でのローカル含め、レギュラー番組は18本となり環境も大きく変わったと思いますが、お2人の変化は感じますか。
林 信亨変化で言うと、出会った頃とあまり変わっていないんです。伊達から「天狗になっていたら言ってくださいね」と言われています(笑)昔から2人は仲が良いですし、“人間性の良さ”と“正直さ”、それはずっと変わっていません。その2つを持っている2人が、たまたまこの時代、このタイミングにフィットしたから、多くの方に支持されているんだと思います。

――これまでの道のりを振り返り、改めて林さんにとってサンドウィッチマンのお2人はどんな存在ですか。
林 信亨もう“家族”のような存在ですね。友人からマネージャーになって、『M-1』で優勝した1年目より10年目の方が忙しくなるように、この11年頑張ってきました。今、たくさんの人に必要とされる存在になっているのは本当に嬉しいです。応援してくれる人がいるなら、できるだけ恩返しできるように、応えられるように、これからもしっかり支えていきたいと思います。


 スケジュールが忙しくなればなるほど、家族よりも長い時間を共に過ごすマネージャー。「2人のためなら頑張れる。2人のために頑張りたい」林氏の言葉から、伊達、富澤への愛情がひしひしと伝わってきた。
 サンド初代マネージャーの岩橋貴子氏からも「売れる前から“家族”のように一緒にいた」と同じフレーズが返ってきた。岩橋氏にも、デビュー当時から現在の2人の変化を聞いてみると、「ブレイク後はお互い忙しく、なかなか会えなくなったことくらいです。すごくさみしいですし、本当に体が心配です。もう少しハードすぎない毎日でありつつも、活躍し続けてくれるといいなと思います」とまさに家族のような心のこもったコメントを頂いた。

 タレントと事務所の問題が度々話題となった2019年。本当の“家族”のように親身になってサポートしてくれる存在がいる。その大切さを一番感じているのは、サンドウィッチマンの2人かもしれない。


(取材・文 山本圭介)
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