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令和最強の女神・南キャン・しずちゃん、結婚報道で際立った“懐の深さ”と“相方愛”

 「令和」に入り、最も世間に衝撃を与えた芸能人同士の結婚ニュースといえば、現在のところ、お笑いコンビ・南海キャンディーズの山里亮太と女優の蒼井優の入籍会見だろう。このビッグカップルのなれそめ等を語るうえではずせないのが相方の山崎静代。蒼井の親友でもあり、恋のキューピッドでもあるしずちゃんに、ネットでは「懐が深い」「いい女」と絶賛の声が多数挙がっている。不仲を乗り越え、相方を笑顔で祝福できた静ちゃんの人間力とは?

ナイスアシストの連続だった結婚会見とその後の露出

 山里亮太と蒼井優は5日、都内のホテルで記者会見を開き、報道陣を前に入籍を報告した。冒頭の挨拶のあと、司会が「お二人が知り合ったのは?」と質問すると、山里はしずちゃんがキューピッドであったことを発表。すると司会の声と同時にしずちゃんがボクシンググローブをつけて乱入。山里の胸に一撃を食らわせてマイクを奪い、「お前か。ワシの大事な親友を奪ったのは、お前か!」とボケ、その出オチ感に会場には和やかな笑いが起きた。

 その日の深夜、山里のレギュラーラジオ番組『水曜JUNK山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)ではしずちゃんが泥酔状態で生出演。山里が「なんでベロンベロンになるんだよ。言ったじゃない。きょうはこういう(結婚報告の)日だから、キューピッドだから来てくれてって言ったのに」とツッコむとしずちゃんは思わせぶりに「この空気で不謹慎かもしれないですけど…」と前置き。「お前ら最高やん!」と結局は祝福モードを作った。

 翌日の映画『エリカ38』の舞台挨拶では「どうも蒼井優です」とボケ。「実際に見たら、蒼井優って結構大きいんですよ」と山里と蒼井の結婚と自身の体の特徴を同時にいじり、続けて「映画にちょっとだけ出させてもらってます。恋のキューピッド役として」と、会見の感動と山里への本心からの祝福を思わせるボケで、芸人として笑いも誘った。普段ネタ以外で芸人としてのしずちゃんは目立たないが、一連の流れで自身の立ち位置をしっかり心得た芸人らしい、山里の相方としても満点のふるまいだったといえよう。

「真面目にがんばってれば、いいことってあんねんなぁ」相方愛に誰もが涙

 5日の会見で山里は、「しずちゃんが僕に言ってくれたんです『まじめに頑張ってればいいことあんねんなぁ』と。いろんな人に気持ち悪いとか言われたり炎上したりがあった。そんな世界でも一生懸命やっていればこんな素敵なゴールを用意してくれるんだと」と発言。山里のこの言葉にしずちゃんも感極まったのか、目にはうっすら涙が。「いやあ、目にゴミが入っちゃって」とボケてごまかしたが(山里からは「古いボケ」といじられたが)、山里へのその言葉は、しずちゃんの人間力が最も現れている言葉だ。

 「そもそも南海キャンディーズは、その不仲ぶりに周囲の芸人からも、とくに山里のしずちゃんへの嫌がらせに対して、『あれはないよ』といわれるようなコンビでした」と話すのはメディア研究家の衣輪晋一氏。「昨年放送された『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に山里さんが出演された際、オードリー若林さんも『一回クソみたいなときあったじゃん、山ちゃんの性格が、しずちゃんに対して』と言及。山里さんも『一文字も喋らせるもんかって時期ね(笑)。一回成功して呼吸だけで終わらせたことあったんだよね』と応えていました」(衣輪氏)

 自身がネタを書いているのにしずちゃんばかりがチヤホヤされたことに山里が嫉妬。番組で一切ツッコまないなどの嫌がらせのほか、バラエティの台本のしずちゃんのトークブロクを消す、嫌がらせメールを長文で送る、コンビのオファーなのに相方に黙ってピンで出演などの悪行を繰り返し、ついにはお互いが共演NGを出すという事態にまで発展した。

 「そんな山里さんに変化が起こったのが『スッキリ』(日本テレビ系)の天の声(ナレーション)のオファーがあった頃。山里さんの笑いの才能をテリー伊藤さんが認めて山里さんに心の余裕が出来たとの話は有名ですが、先述のラジオ番組で若林さんは『山ちゃんって笑いにストイック。しずちゃんもボクシングを始めてストイックさが理解できるようになり、山ちゃんが笑いへストイックになる気持ちがわかったのでは。一方で山ちゃんはユニットで、オレと漫才する中(※2人は日本テレビ系バラエティ番組『たりないふたり』でコンビを結成)、掛け合いがどれだけ大事かわかった。そのタイミングが一致したんだよね』と解説。これに山里さんは『誰よりも上手な説明ありがとう!』と感動しており、お互いが別行動をするうちにお互いの大切さ、ストイックさがわかってきたことで和解したことが読み取れます」(衣輪氏)

 つまり互いのストイックさが結んでくれた絆。さらに『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)出演時に山里は「自分のためではなく相方の足を引っ張るためにエネルギーを使ってきた」と自身のモラハラを陳謝。これにしずちゃんは「山ちゃんがいたから今の自分がいるから自分から解散は絶対しない」と応えており、そうした人間ドラマもあって、結婚会見についてのSNSでは「しずちゃんがいい女すぎる」「あんなにモラハラされたのに…徳が高い」など絶賛の声があふれていた。

芸人と女優の結婚をしっかり笑いに 南キャンの新たなステージにも

 「しずちゃんは結婚会見でもその後の発言でも、有名な不仲エピソードを逆手にとって笑いに昇華。さらにはモラハラの被害者だったしずちゃんがキューピッド&祝福することで、視聴者がさらなる祝福モードになる流れを作りました。自分も相方もウインウインにしたのは、しずちゃんの、売れっ子芸人としての面目躍如といえるでしょう」(衣輪氏)

 実際、結婚会見ではしずちゃんは、「よくぞこんなクズを素敵な優ちゃんがもらってくれた」と、祝福のなかにも過去の恨みを匂わせる(?)言葉を選択。また「山ちゃんはすぐ調子に乗って天狗になりがち。でもこの前聞いたけど、優ちゃんは山ちゃんが天狗になったときも叱ってくれる。今、山ちゃんを叱ってくれる人はあんまりいない。『もうちょっとスタッフさんに良い対応したらおいしいごはん作ってあげるよ』とかいう話をしたと聞いて、すばらしい人やなと。旦那のことを叱ってくれる存在を見つけてよかった」と山里を下げつつ笑いに変え、そこからさらに蒼井の株を上げるファインプレーをも見せた。2人をよく知るしずちゃんならではであり、懐の深さの現れ。また芸人としての優秀さがにじみ出ている。

 様々な嫌がらせがあったなか和解し、大好きな友達を紹介。そんなしずちゃんがいれば、(祝福モードのなか不謹慎ではあるが)今後万が一何が起こったとしても、山里はしずちゃんと二人三脚で南キャンをやっていけるに違いない。おそらく南キャンとしても、山里と蒼井の結婚は、お互いの必要性を再確認する出来事になったはず。“徳の高い”しずちゃんにも是非、超絶イケメンかつ、優しくて家庭的、そんなハイスペックな男性が現れ、幸せな結婚で話題になってほしい。

(文/中野ナガ)

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