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亀梨和也 SPECIAL INTERVIEW 第二ステージのスタート 予想できない場所に行きたいと思っていた
小ネタが満載。できれば僕が解説しながら観ていただきたいです
【亀梨】 それ、ありますね(笑)。
──もし、もうひとりの自分に仕事を任せられるとしたら、何をする?どこに行く?
【亀梨】 今日、代わりに仕事に行ってくれないかなぁっていう願望を持つことはありますけど、どんな仕事でも自分がやりたいって思っちゃうタイプなんです。だから、もうひとりの自分に任せたとしても心からゆっくりとは過ごせないかもしれない(笑)。でも、朝だけ先に行ってもらって、自分はあとからゆっくり行って入れ替わるとかはいいですよね。
──理想ですね(笑)。映画としては全部みどころだとは思いますが、亀梨さん的にとくにここは見逃さないで欲しいというポイントはありますか?
【亀梨】 小ネタが満載というところですね。みなさんにすべての小ネタを拾っていただきたいので、できることなら僕が解説しながら観ていただきたいです。
──たとえば?
【亀梨】 ふせさんとふたりでコーヒーを買って昼休憩するシーンがあるんですが、通行人の女子高生のなかに女子高生の格好をしたオバサンが混ざっていたり(笑)、もうそういう小ネタのオンパレードなんです。毎朝現場に行ってエキストラさんの衣装を見て大爆笑する、そこから一日の撮影が始まるという現場でした。
──何度観ても発見がありそうですね(笑)。また、このシーンは一体どうやって撮ったんだろう?と、感心するシーンもたくさんありました。均、大樹、ナオ3人のシーンとか絶妙な間で演じていましたが、どうやって撮ったんですか?
【亀梨】 あのシーンは、撮影直前に3人それぞれの演技プランを頭のなかで作るんです。均、大樹、ナオの3人をどう動かすか頭のなかで考えながら、まずは均役でひとりしゃべりで撮る。次に大樹を演じるときは、さっき演じた均の残像を残しつつ均で撮ったセリフを流しながら大樹を演じる。ナオはそのすきまを埋めていくんですけど、業務的にならないように気を付けなくてはならなくて……。おもしろいのは、全部自分でやっているんですけど、均、大樹、ナオにどういう間でいてほしいか、それぞれに要望があったことですね(笑)。
──なかなか経験できない役ですよね。
【亀梨】 おもしろかったです。そして、変わったことをすることって、当たり前のことをするよりも計算が必要で緻密な作業なんだと実感しました。おもしろさや悪ノリ感を生み出すには、絶妙な駆け引きが必要なんです。笑いが自然に降りてくるわけじゃない、笑いの神を作らなければならないんです。演出の際に三木監督によく言われていたのは「芝居の鮮度、芝居のリズム、芝居の間」についてです。あと「三木組で培った能力はどこにでも役に立たないよ」とも言われました(笑)。三木監督はそんなふうに言うけれど、自分にとって『俺俺』はとても大きな財産。この環境と三木監督の感覚に触れられたことは大きかったです。また呼んでいただけたらうれしいです。三木組の住人にして欲しいですから。
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(文:新谷里映)
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・映画『俺俺』公式サイト