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ムロツヨシの“人間力”の源は…? 「まだ1/6しか出してません!皆さんの知らないムロもいます」

 ドラマに映画に、そして舞台に…近年、多数の作品に出演する個性派役者にして名バイプレイヤーとしても欠かせない存在となったムロツヨシが、『ボス・ベイビー』でついに声優デビュー(&映画初主演!?)。声優初挑戦の舞台裏をはじめ、「まだ全てのムロを見せていない」という、お茶の間人気となったムロの“人間力”や愛されキャラの秘密に迫った。

ムロツヨシ インタビュームービー

『ボス・ベイビー』
2017年3月31日に全米で封切られるや、初登場で首位デビューし、全世界で大ヒット。世界中を最高の笑顔にさせた、ユニバーサル・スタジオとドリームワークス・アニメーションのタッグ、第1弾作品。
――ティムの家に、弟が突然やってきた! 見た目はキュートな赤ちゃんなのに、中身がおっさん? その黒いスーツをビシッと着こなす“おっさん赤ちゃん”には、ある秘密の任務があって…!?――

“ボス・ベイビー”は、僕に全くない表情をするので、新鮮でした

――初の映画“主演”といっていいのでしょうか?
ムロツヨシ そう、初です。でも、微妙ですよね。ありがとうございます!って言っていいのかどうか。「映画面白かった」「そうですか、ありがとうございます!」「あ、でも見たのは字幕版だった」みたいな(笑)

――そして声優初挑戦ですね。赤ちゃんだけど中身は大人。とはいえ、“赤ちゃん”っぽさを出すなどの声の演技の工夫などがありましたでしょうか?
ムロツヨシ 今回はアニメーションということで、しゃべる長さが決まっていて、そこにピッタシ合わせるという作業は初めての経験でした。でもスタッフさんから『あまり気にせずやってください』と言っていただいて、開き直ったら逆にピッタリはまったりする。それぐらい、セリフの長さがしっかりできているということがわかりました。それを信用して、自分の好きなようにやっていいんだな…と思うまで、ちょっとだけ時間がかかりましたね。
――演じるとはいえど、実写のお芝居とはまったく違うお仕事だったわけですね。
ムロツヨシ やっぱり僕は、お芝居で、与えられたセリフと演出で、自分の間とテンポでしゃべることが、本来の姿。共演者あってのお芝居の経験が長いので、正直、共演者の声があったほうがやりやすいんですけどね。また“ボス・ベイビー”は、僕に全くない表情をしますから、それに合わせる声というのは、なかなか経験できないものでした。そこは、逆にその声を参考に、今後の自分のお芝居に生かせればなと思います。
――ティム役の芳根京子さんの声も素晴らしかったです。芳根さんとのおもしろエピソードはありましたか? 「アドリブを入れすぎて監督から怒られた」以外の話でお願いします(笑)
ムロツヨシ 芳根ちゃんは“成績優秀”な子でして、アフレコの進み具合が僕に追いつき、追い越されるっていうのが始まって(笑)。最初は僕の声を聞いて芳根ちゃんが演じて、後半は彼女の声が入ってきて僕がやりやすくなる…っていう。ちょうどよかったですね、半分半分で!

大人も子供も、童心を思い出し、心が温かくなる作品です

――家族の絆、兄弟の愛、少子化といったテーマも感じる作品でしたが、完成作品を見てのムロさんの感想は?
ムロツヨシ 愛情が子犬にいくならば、なんとか取り戻さなきゃいけない…と思ってしまう“赤ちゃん”たち。弟に親をとられてしまうと思うお兄ちゃんの心とか、とてもピュアで子供っぽくていいですよね。この作品は、それこそ“子供心”を壮大に描いている。大人が見れば、子供のときのケンカは、こんなにも些細なことだっただろうなぁ〜とか思ったり、弟がいれば…、お姉ちゃんがいれば…とかも思い出したりして、誰もが一度は考えることばかりです。結局、兄弟姉妹は、仲良い方が面白い…って、思わせてもくれる作品ですね。
――かわいい赤ちゃんもたくさん登場しましたね。現在独身であり、この先結婚するかもしれないムロさんの結婚願望に変化はありましたか?
ムロツヨシ 僕は、結婚願望は…ゼロかなぁ。あるとは言えないかな。ただ、最近は父親願望というか…“父親想像”の時間が多くなってきましたね。友達の家に遊びに行ったら絶対子供がいて、その子がそろそろ4〜5歳になってくると、“何回か見たことあるおじちゃん”として、懐いてくるんですよね。そうすると、僕も子供ができたら、こうやって懐いてくれるのかな…と思ったり。でも自分の家庭環境が面白すぎたんで…まだ「父親になりたいな」とはならないですね。僕、親父のこと好きなんですけど、親父と同じことしちゃうかもしれないとか、いろいろ考えちゃうんですよね〜。

――では、まだまだ“仕事が恋人”ですか?
ムロツヨシ やっと仕事ができる喜びをかみしめています。芝居でごはんを食べられるようになってまだ5年くらいですから。まだまだ頑張らないとと思っていますよ。

好きな後輩には、すっごく“説教”が長いです!

――役柄は部下を従える“ボス”でした。ムロさんのイメージとはある意味真逆といった印象ですが…?ムロさんの“ボス的”な一面はあるのでしょうか?
ムロツヨシ 僕が10年前から立ち上げている『muro式』っていう舞台があるんですけど、僕が主催で“長”ですので、そのときのムロは結構偉そうですよ(笑)。本番前とか、最終的に決めなきゃいけないときは、なかなかの厳しめな言葉で指示するときもあります。例えばカメラがあって、その様子を追っかけていたら…、でもカメラがあった時点でやらないと思うんですけど、そこの僕はきっと皆さんが全く知らないムロですね。皆さんの知らないムロがまだまだいるってことですよ! 皆さんの知ってるムロは、そうですね〜まだ6分の1くらい。もっともっとヒドイとこあるんだから(笑)。

――明るくて、元気で、人懐っこい“愛されキャラ”が知られていますが…? では、残りの6分の5を少し教えてください。
ムロツヨシ すっごく無口です! あと、好きな後輩には、すっごく“説教”が長いです! レモンサワー5杯じゃあ終わりません。1時間半、2時間…店を変えて、後輩の帰りたそうな顔を見ながらまたイチから始まります(笑)。でもその好きな後輩が、少しずつ僕から距離をとっていく…っていうこともあって、説教の仕方をそろそろ変えないとなぁと思いながら、今に至っております(笑)。

ムロツヨシの人間力の源は“まず人を信用する”こと、友達の定義は“裏切られてもいい人”

――ファンだけでなく取材の対応も丁寧で、メディア関係者にもムロさんファンは多いです。そんなムロさんの人間力の源は?“ムロ流”の人付き合いのコツを教えてください。
ムロツヨシ 人付き合いで、特に大事にしていることは、あんまりないんですけど…。当たり前ですけど、挨拶じゃないですか(笑)。あとは…ある程度『僕はあなたを信用してます』っていうところからスタートしますね。それは、たまたま飲み屋で話しかけたおじちゃんでも、お姉ちゃんでも、年下の男の子でもね。“信用すること”から始めます。

――人の“いいところ”を見つけるのが上手なんでしょうね。
ムロツヨシ 僕の友達の定義は、“裏切られてもいい人”です。例えば、何かしらの形で裏切られるようなことや陰口をたたかれたりしても、友達だったら「きっと何か理由があるんだろうな…」「何かあったのかな」と思うようにしています。

ムロツヨシの5年後は…大河ドラマで主演を目指す

――2018年、エランドール新人賞を受賞されました。キャリア23年のムロさんが“新人賞”ということでも驚きましたが、23年間やってきて新人というのは複雑だったのでは?
ムロツヨシ いえ、嬉しかったですね。昔は人前に立つことを求められる人間ではなかった、ということは、誰よりも自分が分かっていましたから。なぜ仕事がないか、経験不足、アピール不足、そのアピールの場所も自分では作れなかったんです。“新人賞”は僕も笑っちゃいましたけれど、期待してくれているということは喜んでいます。

――授賞スピーチでは「5年後に大河の主演をやりたい」と宣言されていましたね。なぜ5年後だったのですか?
ムロツヨシ 元は去年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』の打ち上げで言ったことだったんですよ。打ち上げなのに結構、大きな舞台に1人ずつ呼ばれるんです(笑)。でも、自分らしくありたいな…と思って。なので、大河のレギュラー出演だけで満足している場合じゃない。竹中直人さんは42歳で主演しましたが、僕はそこ(42歳)には間に合わなかった。今は鈴木亮平くんで、僕の年下です。その時目の前にいた47歳の阿部サダヲさんが再来年の主役です。それで、どうかみなさんムロを5年後の主役に、っていう流れだったんですが、空回りになっていませんでしたかね…?

――竹中直人さんは“憧れの存在”なのでしょうか?
ムロツヨシ 演劇から映像の世界に出て、映画主演、大河主演、演劇も、コントも、映画監督もやられている僕らが思う“開拓者”です。それは憧れを通り越していますね。僕は竹中さんに買ってもらったサイフを使っているんですよ。でもその財布落としちゃって、竹中さんに謝りに行ったんです。怒られましたが、家に来いと言われて行ったら「これを使え。俺が前に使ってた財布だけど、これは落とさないから」と渡されたものを今使っています。もう7・8年使っていると思います。この前ファスナーが壊れて修理に出して、ちょうど戻ってきたとこです。結構ボロボロなんですけど、見た目はかっこいいし、落とすことなく使っています。

――最後に、ムロさんが今情熱を注いでいるものを教えてください。
ムロツヨシ 10年やってきた“muro式”という舞台が、集大成として、今回最後になります。今まで、1年に1回、自分の舞台をやるっていうのは経験してきましたが、幕を閉じるためにやりきる…というのは、初めての経験です。でも『やりきる』なんて、自分の感覚ですけどね。観てくれる方に分かるかどうかは別として、やりきんないと終われない。 今回で“muro式”は終わりますけど、自分が舞台をやることは変わらないので、また別の舞台も楽しみにしていてほしいなと思っています。とにかく今は、“muro式.10「シキ」”をやりきることが、今年の大きな目標です。

(文/綱島深雪 写真/近藤誠司)
<スタイリスト/森川雅代(FACTORY1994)>

映画『ボス・ベイビー』

2018年3月21日(水・祝)公開

日本語吹き替え版:声の出演
ボス・ベイビー/ムロツヨシ、ティム/芳根京子、大人のティム/宮野真守、ママ/乙葉、パパ/石田明(NON STYLE)、フランシス・フランシス/山寺宏一
オフィシャルサイト:http://bossbaby.jp/
(C)2017 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.

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