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韓国ミュージカル特集:K-POP&韓流ドラマの後を追う?話題作『マイ・バケットリスト』日本上陸
和やかさと緊張感のバランスよいチームワークから生まれるクリエイティビティ
街中にあふれるのは、地元や日本からのミュージカルファンばかりではない。毎日の上映作品数が圧倒的に多いことから、クリエイターなどの関係者やスターを夢見る若手俳優たちも大勢集っており、あちこちのカフェで打ち合わせをしている姿なども見られる。そんな創作の熱気に街中が包まれるテハンノにある『マイ・バケットリスト』の稽古場を訪れた。
5人5様のキャラクターで笑い声も響く和やかな雰囲気
もうひとり堪能な日本語で話しかけてきてくれたのが、キム・ナムホ。日本への留学経験があり、日本でのミュージカル出演やコンサート開催など、ここ数年で日本での芸能活動を急増させている。日本についての話を聞くと、そのエンタテインメントシーンへの強い関心を感じさせた。歌唱とダンス、演技の実力はすでに認めらているだけにこの先の日本活動への期待も高まる。
長身でクールなたたずまいのチュ・ミンジンは、実力派として名を馳せる売れっ子ミュージカル俳優。日本での韓国ミュージカル出演も今作が3作目になるベテラン。物静かそうだが、話しかけると爽やかな笑顔を見せ、スタッフたちを気遣う姿も見られる礼儀正しい好青年。演じているときの俳優としての顔と、ふだんの穏やかな素顔のギャップが印象的。5人とも話を聞いていると、自然にミュージカルへの熱い想いがあふれ出てくる。
シーンごとにキャストの組み合わせを替えて通し稽古
キャストたちは、これまでに重ねてきた稽古で歌も演技もほぼ仕上がっている状態。ふたりがシーンを演じ終わるごとに演出家からは「OK!」という声が飛び、別のふたりが次のシーンに入る。袖に下がっている俳優たちは、別のキャストによる同じ役の演技にじっと見入り、歌い方のニュアンスにまで神経を尖らせている様子。そんな一連の流れが区切りのいいところまで行くと、全員が演出家のもとに集まって、ダンスなどの動きの細かい調整や芝居の演出が入り、キャストそれぞれも確認事項を話しあい、再びシーン稽古に入っていく。そんな流れが続いていった。
稽古の合間に話しかけてくるキャストたち「いまからドキドキ」
先鋭的な作品が数多く生み出される聖地・テハンノから、新たな作品を海外に発信しようとする若きクリエイターと俳優のチームからは、ゆるくもキツ過ぎることもない穏やかなクリエイティブのエネルギーが満ち溢れていた。