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中島裕翔、ジャニーズ初の“普通系”ポジションを確立
王子様系でも本格派系でもないジャニーズ初の“普通系”
確かにスーツ姿が似合っており、どこの会社にもいそうな“草食系男子”にも見えるし、ものすごいイケメンではあるが普通に職場に溶け込んでいる。ドラマを観ていると、むしろ同期役の瀬戸康史のほうが色気があるようにさえ思えてしまう。
「ジャニーズの俳優さんというと、キラキラした存在感がウリで、現在放送中の『せいせいするほど、愛してる』(TBS系)で主演の滝沢(秀明)さんのような“王子様系”が多かったですね。例えば、同じHey!Say!JUMPの山田(涼介)さんやSexy Zoneの中島健人さんも王子様系ですし、キムタクさんだって“男っぽい王子様系”と言えるでしょう。ほかにも、堂本光一さんもこの枠でしょうし、古くは東山紀之さんもそう。いわばジャニーズの“王道”です。一方で今、日本で最高のアクション俳優のひとりとも言われる岡田准一さんや、映画『人間失格』で破滅型のダメ人間役が評価された生田斗真さん、チンピラ役など影のある役をやらせたらピカイチの森田剛さんのように、アイドル路線に背を向けた“本格派俳優”“個性派俳優”系の方たちもいます。こうした“王子様系”と“本格派系”がジャニーズ俳優の2大路線だったわけですが、中島さんはこれらに属さない、いわばジャニーズ初の“普通系”と言ってもいいかもしれません」(ドラマ制作会社スタッフ)
演技力があるからこそ滲み出るアイドルらしからぬ“普通っぽさ”
「確かにジャニーズ俳優さんが普通のサラリーマンを演じても、キラキラオーラとイケメン過ぎるビジュアルで“こんなイケメンリーマンいないだろ”と視聴者に突っ込まれるし、物語自体に違和感を持たれたりします。それが中島さんの場合“イケメンだけど、こんなに頼りなくて、イマイチ何を考えてるかわからない草食系若手社員って本当にいそうだよなあ、てかもうちょっと自分を主張しろよ!”と(笑)。視聴者をイライラさせるぐらいのリアリティのある演技をしているんですね。実は中島さんは、相当な“演技派”俳優だと思いますよ」(前出・スタッフ)
Hey!Say!JUMPとしてのアイドル活動ではまばゆいばかりに輝くオーラを放ちながら、もう一方の俳優活動では、まるで別人のようなアイドルらしからぬ“普通っぽさ”を滲ませている中島。言ってみれば、“ジャニーズなのに普通すぎる”との評価は、中島の演技に対する最高の褒め言葉であり、普通っぽい演技をこなせることは、逆にどんな役にも“なじめる”ということだ。そんな中島は、キラキラ輝く青春ものの学園ドラマの主人公というイメージが強い若手ジャニーズ俳優のなかでも特異な立ち位置にいる。
これまでにもそうした評価を受けていた中島だが、今回のドラマ『HOPE』でよりしっかりとその俳優としてのポテンシャルの高さをファンにも関係者にも印象付けた。きっとこの先は“普通以外”の役でも中島ならではのリアルが映し出された様々な顔を見せていくことだろう。今は、市井の人々を描く人間ドラマだけでなく、アクションやファンタジーなどでも、キャラクターやその存在感にはある種のリアリティが求められている時代。中島はそれを担う貴重な若手俳優として重宝されていきそうだ。