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デビュー15周年の森山直太朗、“二世”かつ“本業”以外でも活躍するのに嫌われないワケ
一流アーティストでありながら、“専業”にするには勿体ないほどのタレント力
「森山さんの芸人的な需要が増したきっかけは、お姉さんがお笑いコンビ・おぎやはぎの小木(博明)さんと結婚したことでしょうね。はからずも森山さんは小木さんの義弟となったわけですが、普通ならプロフィールでさらりと紹介されて、視聴者も“へぇ〜そうなんだ”くらいで終わるところを、森山さんは小木さんと一緒にバラエティ番組に登場しています(笑)。しかも当時は『さくら(独唱)』の大ヒットのあとで、“森山直太朗=一流アーティスト”というイメージがあるのに、です。そんな気取りのないところが、森山さんが好感をもたれている理由でもあるでしょう」(エンタメ誌編集者)
二世タレントは“専業”に固執しないと大成しない! を覆す存在
「森山さんの中ではアーティスト活動もバラエティ番組への出演も特に線引きがなくて、同じ“表現活動”のひとつぐらいにしか考えてないのかもしれません。2008年に発売したシングル『生きてることが辛いなら』では、歌詞の一節が自殺を助長してるのではないか? と物議をかもしたり、いわばアーティストとして“尖った”一面も持ってるんです。さらに<さっきまで体の中にいたのに 出てきた途端いきなり嫌われる…>と朗々と独唱する『うんこ』なる曲などは、一瞬ギャグかと思ってしまいますが、美しいストリングスや歌詞の深みを思えば、アーティスト・森山直太朗のラジカリズムや狂気さえも感じさせられます。人間としてもはかりしれない人だと思いますよ」(前出の編集者)
昨年は氣志團のボーカル・綾小路翔との“異色”ユニット「綾小路翔と森山直太朗」を結成し、「ライバルズ」でデビューした森山。しかし綾小路とはデビュー前から親友であり、綾小路がマスター役を務める『深夜喫茶スジガネーゼ』(フジテレビ系)では常連役としてほぼ毎週登場し、綾小路を上回る下品ぶり、ぶっちゃけぶりを見せているのだ。シンガー・ソングライターとして独特の世界観を持ち、音楽シーンでも存在感を際立たせている森山直太朗。その内面の引き出しの多さや活躍する場の幅広さを思えば、“二世”や“芸人”さらには“アーティスト”という括りさえも、森山にとっては陳腐なものなのかもしれない。そうした森山の人間としての大きさが、世代を問わず多くのファンを魅了し、“本業”以外の活動でも惹きつけているのであろう。