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THE ALFEE、新曲で50作連続TOP 10入りなるか!? 長く続ける秘訣とは
活動休止もせずに続けてきたからこそ、先は見えないにせよある程度の予想がつく
桜井賢 演じ手も聴き手も、非常に緊張感がありますね。しかも『三位一体』は、難易度の高い曲が多いんですよ。ツアーの初日はいつも“どうなるかな?”という気持ちが前面に出るんですけど、今回はそんな緊張感以前に、自分が忙しくて。
坂崎幸之助 新曲をこんなにやるツアーは、THE ALFEE史上初めてじゃないかな。しかも今回のシングルは、ツアーが始まった当初はまだ誰も聴いたことがない曲だったたから、新鮮だったと思いますよ。こっちも新鮮だったし。
高見沢俊彦 ミスしてもわかんないしね(笑)。だんだんこなれてきて、1本1本進化している途中です。
そのシングルとは、「今日のつづきが未来になる」。『ぶらり途中下車の旅』(日本テレビ系)エンディングテーマとしてオンエア中のあの曲が、5月25日に満を持して発売する。
高見沢俊彦 アコースティックで、コーラスを生かしたサウンドにしようと思ってました。最近は「英雄の詩」とか、激しい曲が多かったから、この感じは久々ですね。でも一番の原点なので、得意とする分野ではありますね。42年目のTHE ALFEEだから歌える内容を、ということで作った曲です。
坂崎幸之助 僕らは結成当時、CSN&Yとか、アメリカとか、イーグルスとか、洋楽のハーモニーやアコースティック・サウンドをコピーしていたので。今回はそんなサウンドなので、すごく気持ちいいい。洋楽を歌ってるみたいな感じがします。
桜井賢 耳に入りやすいメロディだし、言葉の乗り方が完璧だと思います。歌詞はまったく着飾ってなくて、すごくストレート。それは今の我々だから、ストレートに歌えるんだと思いますね。
歌詞で歌われるテーマは、“人生という旅”。若き日の思い出も、通り過ぎていった人の顔も、すべてが今日へとつながり、そして未来へと続いてゆく。人生に勝ち負けなどない。自由な旅人になりたい。当たり前の素晴らしい1日――。熟練のハーモニーに乗せた、いくつもの印象的なフレーズが、同じ日々を共に生きる人々の共感を呼び起こす、美しい曲だ。
高見沢俊彦 僕らは活動休止もせずに、ずーっと休みなく活動してるじゃないですか。そうなってくると、やり続けることに対するステイタスももちろん大事なんですけど、この先どうするんだろう? ということも思うんですね。20代や30代の時は、がむしゃらに走るだけだったけど、この年になってくると、まだ先は見えないにせよ、ある程度予想がつくようになる。そういう意味合いにおいて、1日1日が大事だなと思うし、コンサートで言えば1本1本が大事だという気持ちを込めて作った楽曲でもありますね。THE ALFEEの、今の等身大の曲です。
THE ALFEEは3人じゃないと困る! ひとりじゃやりたくない
高見沢俊彦 マラソンにこんなに関わる前は、マラソンって何が面白いの?とか思ってたんですよ、正直。でも実際見てみると、本当にいろんなことがあって、人生に通じるものがあるなと思いましたね。僕らも、長い長いマラソンを走ってるようなものじゃないですか。そういうこともオーバーラップできるような、「今日のつづきが未来になる」とリンクしてる部分もありますよね。これからも走っていかなきゃいけないし、先頭ではないにしろ、“こういうグループがいるんだ”という証にもなりますから。そういうバンドとしての矜持を、この楽曲で表したいなとは思ってました。
バンド人生という長いマラソンを、共に走り続けてきた3人の結束力の固さは、言うまでもない。加えて、目の前に座った3人がかもしだす、常に変わらぬフレンドリーな空気のあたたかさ。何百回も聞かれているだろうが、やはり聞きたくなる。長く続ける秘訣は一体何ですか?
桜井賢 誰かが頑張らないと続けられないとかだったら、無理だったと思うんですよ。逆に言うと、俺は、3人じゃないと困る。ひとりじゃやりたくない。
坂崎幸之助 3人の性格もありますね。“俺が俺が”というタイプが誰もいない。サッカーで言うと、ペナルティーキックを蹴る人がいない。“どうぞ”“いやいや、どうぞ”って(笑)。ボールを持って“俺が蹴る”という、本田圭佑タイプがいない。だいたいバンドって、そんなことでは成立しないんですよ。でもうちらは最初からそうだった。
高見沢俊彦 で、仕方なく俺蹴って外したら、“おまえのせいだ”って言われる(笑)。
そして今、長く続けてきたことに与えられるひとつの勲章が、目の前にある。83年のシングル「メリーアン」の大ヒット以降、49作連続でオリコン週間ランキングのトップ10入りという記録。ニューシングル「今日のつづきが未来になる」がトップ10入りすれば、50作連続という快挙達成だ。まだわからない? いやいや、それはもう確実だと、先走って書いてしまおう。THE ALFEEの長い旅は、新しい記録を次々と塗り替えながら、未来へ向けて力強く進んでゆく。
高見沢俊彦 全然知らなかったんだけど。ある時から言われて、意識せざるをえなくなったよな(笑)。
桜井賢 毎年出してれば、年金が下りたんだろうな。
坂崎幸之助 代わりにオリコンから年金をもらおう!(笑)